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Dolce & Gabbana

Dolce & GabbanaのPre-Fall 2009がthefashionspot.comにアップされていました。
09SSもそうでしたが、「これがDolce & Gabbanaなの?」といった意見が出ていますね。彼らが提示してきた強いsexualityが、シックで落ち着いた雰囲気(もしくは、lovely or pretty)に変化して来ているのがその理由なのですが、sexualityとは一義的なものではない(誰かにとっては今回のコレクションも十分セクシーである)といったことや、時代によってデザイナーの美的感覚が変化するのは自然なこと、といった意見も書かれていました。
確かにPoodle Skirtがセクシーで今回のPencil Skirtがセクシーではないというのもステレオタイプ過ぎる感覚でしょうか。ただ、ブランド・アイデンティティという面では疑問符が付くのも事実かな・・と。難しいところですね。

そんなDolce & Gabbanaですが、コレクションの数を減らす(あと、商品のデリバリーの時期を見直す)という記事が出ていました。ソースはwwd.comのこの記事なのですが、有料登録しないと全文が読めない(日本から登録できればするのですけれど・・。)のでNew York Magazinevogue.co.ukfashionologie辺りの記事を参考に。
で、Stefano Gabbanaによる発言をざっと意訳すると、夏にコートが店頭に並び始め、冬にシフォントップとミニスカートが出始めるのは早過ぎない?もっと落ち着いて、コレクションの寿命がより短くなっていく状況の中でファッション産業にはリハビリが必要なのでは?、といった内容。昨年の冬にミラノのDolce & Gabbanaでcotton shortsを見てそう考え始めたとのこと。
WWDのエグゼクティヴ・エディターであるBridget Foleyもこれに関連性のあるエントリーを書いていますね。Bridget Foleyの記事の中で気になったのは、Mario Grauso(Puig Fashion)の発言として"The department stores make me deliver early"と書かれていたこと。デパート(小売業者)側が力を持つというのは日本の家電製品業界(メーカーと量販店)に近い業界構造なのかなと少し思いました。もちろん、商品のデリバリーを早くさせているその一因には、消費者が常に新しいものをパブロフの犬のように求め続けていることもある、と。そして、プレシーズンが一番長く陳列されているので最もよく売れているという決まり文句を、今回の経済不況が時代錯誤にしたとも書かれていますね。

Pre-Fall 2009とStefano Gabbanaの発言の二つの記事に何となく関連性があるのかなと勝手に解釈したので、同じエントリー内で扱ってみました。歴史的に見ても経済的に不安定になると、より現実的で実用的なものに表現が変化し、産業がそのシステム内を合理化し、現実に沿ったものに変化しようとすることは事実なのでこういった部分にも影響が出てくるのかなと。

そういえば、Dolce & Gabbanaはmakeup lineを来年開始するという記事も出ていましたね。
Procter & Gamble Prestige Productsとの共同開発で、makeup artistであるPat McGrathに協力を求めたとも。Ad Campaignにはハリウッドの若手女優が起用されるのではないかという噂があるようです。

posted by PFM