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Jil Sander 09-10AW Collection

Raf SimonsによるJil Sander 09-10AWコレクション。
全体的にはRaf SimonsのJil Sanderらしく彫刻的なアプローチによるミニマリズムな表現でしたね。Cathy HorynのDefying Gravityという記事に書かれていた通り、経済危機という重力にデザイナーのクリエイションが抗おうとしている、という表現は的確な言葉だなと思いました。

コレクションの前半は"This is Jil heritage"というRaf Simonsの発言があったように、ブランドの創始者に対する敬意を表した古典的なJil Sander Collectionだったとのこと。そして後半は、フランスのアーティストであるPol Chambostの陶芸の影響を受けての表現でした。
前半部分に関しては、Jil Sanderが設立されたドイツ ハンブルグのアトリエが閉鎖されることになったことがその表現へと繋がったようです。Jil Sanderというブランドが生まれた場所からアトリエが無くなってしまうのはどうなのかな?と思ったりしますが・・Jil Sanderというブランドの変遷を鑑みるといろいろと考えてしまいますね。コレクションの最後にRaf Simonsと登場したChristel Von Kiedrowski(20年以上ジルサンダーのアトリエで働いたチーフ)がとても印象的でした。
後半に関しては、Pol Chambostの作品を見るとその影響がよくわかりますね。有機的な曲線による表現がとても美しく、部分的にはBALENCIAGAのようなシルエットも見受けられました。

最後にfashionologieで書かれていたのですが、Auguste Tomasuiteが泣いていたという話題。メイクの問題かな(意図的な演出ではないですよね?)と思うのですが、どうなのでしょうか。

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posted by PFM