This is Not here - Invisible Moment *//INCIDENTAL VANISHING STARS//

EYESCREAM - THE NUMBER (N)INE ISSUE / Takahiro Miyashita INTERVIEW

A CLOSED FEELING

雑誌のEYESCREAMに宮下貴裕のロングインタビューが掲載されていました。生い立ちから服作りを始めるまで。東コレ、パリコレ、そして今回のNUMBER (N)INEの解散まで言及されています。また、高橋盾や野口強、若槻善雄、佐藤富太、清水慶三、そして、BECKのインタビューや対談記事も載っていました。
ナンバーナインは一番最初に組んだバンドですごく大切なものだったから、だから葬り去りたかった・・といった内容が印象的でしたが、折角なのでその部分のインタビュー記事を少し引用してみようと思います。

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(「ナンバーナイン解散の真相」の段落から)
(前略)
◆最初のバンドっていうのが一番重要ですよね
「そうですよね。だからそれもわかって......辞めようと思ったんです。まぁなんか別に奇を衒ってとか、その周りの状況を判断してとかじゃないんですよね、やっぱ俺にとってナンバーナインはすごく大切なものだったから、だから葬り去りたかった」
◆葬り去りたかった。
「だし............未来のことを考えると、これ以上続けても意味がない。いわゆるビッグメゾンの人とか、だいたいのデザイナーが『続けることに意味がある』って」
◆言いますね。
「でも誰かがそれを壊さないと。これから育っていって、出てくるデザイナーに対して、意味がないと。自分のことだけを考えているわけじゃなくて、ファッション全体のことを考えて『辞める』っていう決断もありだと思っただけなんですよ。いつまでも同じことの繰り返しで続けるんだったら、俺は単純に意味がないから辞める、それだけです。『やっぱり俺ナンバーナインを辞めない。"A CLOSED FEELING"の後がある』って言い出したら、それはお客さんに対して失礼で。やっぱりそのナンバーナインっていう冠......看板? それを俺はなんか利用し始めてたような気がして。そうじゃなくて、その前に俺は宮下貴裕だと、そっちを大切にするべきだと。だから...もう俺には、"ナンバーナイン"っていう看板は必要ないんですよ。なくなっちゃったんですよ。だからそれに頼って何か同じことを続けるってことにも全く持って意味を見出せなくなってしまったんですよ。だからこの決断には賛否両論っていうか色々あーだこーだ言われますけど、これはすごく俺らしいし、そごく満足してます。何のためらいもなく、なんの嘘偽りもなく。ナンバーナインは死ぬべき時に死んだんです」
(中略)
◆じゃあ12年間ナンバーナインをやってきて、宮下さんの中では何を追求してたんだと思います?
「まぁ、追求してたのは"開放"なんでしょうね。たぶんその一番最初のトライアルは『別に学校を出てる/出てない関係なしにして、洋服を作りたいやつは作っても構わない』っていう法律を作りたかったわけ。第2に、『それを見せる機会は選ばれし者だけがやっていいわけじゃない』ということを証明しようっていう。第3には、『その勢いのまま世界に出てみよう』って」
(後略)
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引用文の前半の「同じことの繰り返しで続けるのであれば意味がない。だから辞める。」というのは潔いというか何というか。"偉大なるマンネリ"という言葉があるように、同じことの繰り返しが必ずしも悪であると自分は思いませんが、彼にとってNUMBER (N)INEはそういうものだったんだなと思いましたね。引用文の後半の"開放"に関しては、今まで結果を出し続けて来ているだけあって言葉に重みがあると思いました。
その他にもいろいろと記事を読みながら思うことがあったのですが、終わってしまったものに対して"あーだこーだ"書くのもアレだなと思ったので、とりあえずここには書かない方向で。。

また、高橋盾との対談の中では、「東京に飽きてパリに行ったが、パリも飽きてしまった。」「パリコレは観る側も飽きている。」「(当時の?現在も?)東コレはパーティー化していて、服作りを真剣にやろうとしている人たちからすると(作品に対して真剣に向き合っていない観客?は、言い方が悪いけれど)邪魔だなーと思ってしまった。」といった話や、ショーが終わった後のバックステージでの賞賛の声に疑いを持つというエピソードは、Louis Vuittonのドキュメンタリー番組の中でMarc Jacobsも同じような発言をしていたな、と個人的に思ってしまいました。

その他にもいろいろと面白い話題が多かったので、気になる方は雑誌を購入して読んでみるといいかなと思います。

posted by PFM