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Marc Jacobs 10-11AW Collection

Marc JacobsとRobert Duffyが大きな木枠のボックスに貼られたクラフト紙を剥がすと、中からモデルたちが現れるという演出でスタートしたMarc Jacobs 10-11AWコレクション。オフィシャルサイトでのライヴ配信やFront Rowにcelebrityを招待しないということ、モデルのキャスティングにはあまり知られていないモデルを多く用い、事前に噂されていたようにストリートからスカウトした女性も起用するなど、話題がいろいろとあるショーでしたね。ちなみにモデルに関しては、Marc by Marc Jacobsで仕事をするCamille Bidault-WaddingtonとSuzanne Deekenも含まれていました。

サウンドトラックはミュージカル映画"The Wizard of Oz"(オズの魔法使い)の"Somewhere Over the Rainbow"をFrederic SanchezがMixしたものを使用し、優しい雰囲気に包まれた少しノスタルジックでコンサバティヴなコレクションを展開。全体的にあまり新しさを感じさせないことについては、Marc Jacobsの"It's refreshing to see something that isn't trying so hard to be new," "There's so much striving for newness now that newness feels less new."という発言からその考えがわかりますでしょうか。

カラーパレットはニュートラルなグレーやベージュを中心に用いつつ、レモンイエローなども一部のLookで使用。各Lookのシルエットはとてもシンプルでウェアラブル。Aラインのプレーンなコートやスパンコールで装飾されたカーディガンに対にされたクラシカルなスカート、同じくクラシカルな印象の格子柄のスリーピース・スーツなどが良かったですね。ファブリックの素朴で優しい表情をなるべくそのまま活かしている感じがしました。全体的に過剰さの無いクリエイションとでも言いましょうか。そして、それに合わせるようにモデルにおいても、Guido PalauによるヘアスタイルやFrancois Narsによるメイクがとてもナチュラルで「リアル感」があったと思います。

そんなシンプルさの中で目に付いたのは、ファーコートやラムストール、そして、ファーがあしらわれたバッグといったようにランウェイの各所で使われていたファー素材。また、2Lookでさり気無く用いられていたPVC素材のトランスパレントなトレンチも面白かったですね。

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posted by PFM