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Alexander Wang 11-12AW Collection

脈打つ光の正方形をランウェイとして行われたAlexander Wang 11-12AW Collectionは、エクストリーム・スポーツウェアから影響を受けての展開。フォーカシング・ポイントは、ハイブリッドされたアウターウェア。

春夏コレクションとは打って変わり、カラーパレットのメインにブラックを据えていましたね。ボマージャケットにポンチョ、テーラリング・ジャケットにファーコート、セーターにドレス、といったように異なったクロージングとマテリアルをハイブリッドさせ、ドロップショルダー気味のパフ・シルエットを多用。その意図されたルージーな気分は、アウターウェアとしての保温性や温かさの表現として上手く転化されていたかなと思います。ボトムに関しては、シルクによるボクシングショーツ、ジッパーの付いたトラックパンツなどがスポーツウェアへの言及を見せていましたね。その他については、耳当てのようなミンク付きのサングラス、タイトシルエットのルレックス・パンツなど、足元に関してはミュールの後ろにフラップが付いていたのが面白かったかなと思います。

イヴニングではバイアスカットを巧く使ったハイブリッド・ドレスが登場していましたが、テープのようにサテンのファブリックが靡いていたのは「ほどかれたカマーバンド」というアイデアなんだとか。コンセプチュアルでありつつも、Lookとしてもキチンと落とし込まれていた感じでしょうか。

今回は製造に関してイタリアのファクトリーを使用していることがいくつかのレビューで触れられていましたが、先日のGQメンズウェア・新人デザイナー賞の件や、2月17日にSOHOに旗艦店をオープンさせることなど、とても順調にキャリアを重ねて行っていますね。コレクションに関しては個人的に「濃さ」よりも「器用さ」が先行するタイプのデザイナーな印象ですが、引き続き、今後の変化にも期待して注目される作り手であることは確かかなと思います。

via style.com wwd.com vogue.com telegraph.co.uk fashionwiredaily.com showstudio.com tFS

posted by PFM