This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Junya Watanabe Man 12SS Collection

インヴィテーションには草深い農地と青い地平線が描かれていたという渡辺淳弥によるJunya Watanabe Man 12SS Collection。
聾学校の庭で行われたランウェイショーは、George Harrisonの"My Sweet Lord"をBGMとしていたようです。

ダンガリーにコットンチェックやタータン・ファブリック、ピンストライプにフラワーやペイズリーのパッチワークといったどこか牧歌的で温か味のあるテクスチャーを中心に、彼らしく再訪されるオーバーオールやウエリントンブーツなどのワークウェア。描かれるファームボーイルックは素朴な魅力がありますね。服の向こう側にある自然の豊かさや植物の美しさが連想されます。Lookに関しては、テーラード・ジャケットの使い方やフィナーレのホワイトシャツにブラックのオーバーオールを組み合わせていたのが目を惹く要素だったかなと思います。

ハイファッションの概念を捨象し、ここまでノーマルでリアリティのある服を提示されると逆にモードについて考えさせられますね。(ファッションに限らず)変化することを是とし、オリジナリティやクリエイティビティを強要される世界の問題点は報じられているJohn Gallianoの裁判などを見ていても思うところがあったりするので。

あと今回のコレクションを眺めていて思ったことは、美しさとは案外自分の身近にあるものなんだよね、ということ。気付けるか、気付けないかはその人の心の在り方次第といったところでしょうか。

via style.com wwd.com dazeddigital.com showstudio.com

posted by PFM