This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Interview Magazine: Carine Roitfeld by Karl Lagerfeld

Interview MagazineのKarl LagerfeldによるCarine Roitfeldのインタビュー記事。Helmut Newtonの写真の話や"Porno Chic"と"Erotic Chic"などの話題が出ていますが、二人の美しさに関する話が面白かったので少しだけ。
カールがMarlowの"There is no beauty without some strangeness in the proportions."という言葉を引き、美しさには奇妙さや若干の不完全さが必要であるとし、カリーヌがMariacarla Bosconoを例に長生きするモデルについて"I think personality is more important than looks."と話していますね。

カールの言うように美しいと思われていなかったものが何かのきっかけで美しさに転じ得るということは間々あって、それを探している創り手も世の中には多くいます。そういう美しさはbeautyというよりもcharmingと言い換えた方がわかり易いかもしれませんね。カリーヌの言うパーソナリティもそうだと思いますが、何か引っ掛かりのあるものは美しさに転じ得る可能性を秘めていることが多いでしょうか。ベクトルがプラスに向くかマイナスに向くかの問題なので。

最初は魅力がないと思われていた女優が奮闘し、アイコニックな存在になるというカールのムービースターの話は美しさには努力というものが必要であり、また、美しさとは本人の努力によって獲得されるものであることを表していますね。
ファッションというものは外見よりも内面性とよりリレイティブであると思うのですが、ただ良い服を着るだけでは軽薄なものにしかならず、本人の努力による内面性の成長が伴うことで初めてそこに奥行きが与えられ、美しさという概念が成立すると言えるかなと思います。

posted by PFM