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Balenciaga 13SS Collection

今までで最もセンシュアルなコレクションだったというNicolas GhesquiereによるBalenciaga 2013年春夏コレクション。
今回のコレクションは肌の露出を多くし、ファブリックの運動と機動性、Cristobal Balenciagaのキュビズムとダンスの二元性を表現したかったようですね。

カラーパレットには抑揚の効いたシックなカラーをセットし、クリストバル神話から引用される螺旋状の固いひだ飾り、構造体として提示されるテーラリングやコート、シスターのように宗教性を帯びたクロップド・プルオーバー、ただのツイードではなく高密度の刺繍によるシャネル・ツイード・セットアップ、ショーに女性らしさを与えるスウィートハート・ネックラインなどによってショーは進行していく。ショーの終盤では、Jean Cocteauによる1960年の映画「Le Testament d'Orphee」のためにクリストバルがデザインした衣装に影響を受けたという有刺鉄線プリントのプリーツスカートやミニドレスが登場していましたね。
細かいところではありますが、ゴールドの指輪やネックレスも適切に機能していたかなと思います。

過去2シーズン続いていたキッチュさや80年代への言及は鳴りを潜め、ウェアラブルでアクセスのし易い女性性のあるコレクションだったのは良い方向性でしたね。通常、Balenciagaは空間構造を持つリジットなストラクチャーで有名ですが、今回はフラメンコ・スカートなどによって服の運動への言及があったのは面白いと感じました。ヘリテージへのアクセスを実験的な要素を用いて実現するというのが彼らしいコレクションだったと思います。

via style.com wwd.com vogue.com guardian.co.uk nytimes.com nytimes.com tFS

posted by PFM