This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Ann Demeulemeester leaves her label

Ann Demeulemeesterが自身のブランドを去るというニュースが報じられていましたね。2014年2月27日にパリで行われる14-15AWコレクションが彼女の最後のコレクションになるようで、メンズとウィメンズの両方のランウェイショーになるとのこと。その後はアントレプレナーであるAnne Chapelleの管理下の元でデザインチームがブランドを続けていくようです。

アンの詩が聴けなくなるのは素直に寂しいですね。強さと優しさが同居したポエティックな美しさは、他にはない世界観で自分はとても好きでした。流行に流されず、自分の世界に根ざしたクリエイションは閉じた世界ではありましたが、人を惹き付ける力があったと思います。木々に止まった小鳥の囀りや夜空に輝く星々がいつまでも美しくあるように、彼女の詩は服を通してそういうものを描こうとしていたような気がします。

今回のアンの退出についてはImran Amedが書いているように、なぜ彼女が自身のブランドを去るのか?それがなぜ今なのか?という疑問を多くの人が持ったと思います。全てをやりきったからなのか、(Anne Chapelleは否定していますが)ビジネス側の人間と馬が合わなくなったのか、あるいは自身の健康問題?といったようにいろいろと考えてしまいますね。

WWDによればAnn Demeulemeesterのビジネス規模は5000万ドル弱で、2005年からパリコレクションに参加しているメンズラインは売上全体の20%以上へと成長しているとのこと。多くのブランドがビジネスを拡大するために採用しているプレコレクションやディフュージョンライン、セレブリティ・ドレッシング、コラボレーション、"It"バッグ、アドキャンペーンといったビジネス戦略を採用せず、("blanche"はありましたが)ストイックにコレクションを発表し続ける姿勢がAnn Demeulemeesterにはありました。

tFSではアンが去ることでブランドがMaison Martin Margielaのようにはなって欲しくない、というコメントが書かれています。今までのAnn Demeulemeesterというブランドでは到底考えられないファストファッションとのコラボやパルファム、コスメティックラインといったようなものに手を出し始めるとブランドとしては赤信号が点灯してしまうかもしれませんね。
ただ、一方では時代と共にブランドも変わっていかなければならないというのも事実ではあります。Adrian Joffeが川久保玲の後継者の話をするように時間は誰にも止められませんので。今後、他の多くのブランドにおいてもブランドの存続と後継者問題は頭を悩ませることになるのは明白と言えるでしょうか。