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Hedi Slimane departed from Saint Laurent, Anthony Vaccarello as New Creative Director

Saint LaurentからのHedi Slimaneの退任に関してですが、「一先ず、お疲れさま。」と言ったところですね。噂が出始めた頃は表参道にブティックをオープンしたばかりだったのでこのタイミングで辞めるのか?と思っていたのですが。この4年間の率直な感想は、好き放題やって嵐のように過ぎ去っていったという印象が強いのが個人的にはとても残念でした。もっと謙虚で、ファッションに対して献身的で、時代の空気とその先のヴィジョンを感じさせるコレクションを期待していたんですけれどね。今後も彼が服作りを続けるのであれば、そういったものを思い出してデザインして欲しいなと思います。

後任のAnthony Vaccarelloに関しては、エディが敷いた路線を踏襲しつつといった感じになるのでしょうね。彼は、ボディコンシャス的なセクシャリティとカッティングエッジなクールさが同居した大人の女性を描きますが、どこまで自分を出してくるのかが気になるところ。モデルもKarlie KlossやLily Donaldson、Jamie Bochertといったメジャーどころを中心にキャストし、シグネチャーのミューズにはAnja Rubikを据え、Inez van Lamsweerde and Vinoodh Matadinがアドキャンペーンを撮る、といった感じでやってきているのでこの辺は踏襲するのでしょうかね。Inez and Vinoodhがキャンペーンを撮るとなるとStefano Pilati時代に戻ることになりますが、さて。

彼の懸念点を挙げるとすれば、カラーパレットがモノトーンが多いということとデザインの引き出しが少なく、モデルのクオリティに服が負けていることがあるということでしょうか。クリエイションという点で言えば課題はまだ多くあり、オリジナリティという側面においても弱さが目に付きますね。
ブランドの遺産を上手く使いつつ、独自の世界観やヴィジョンを提示できるかがキーになるかなと思います。

最後に、Versus VersaceでChristopher Kane、Jonathan Anderson、Anthony Vaccarelloを起用してきたDonatella Versaceですが、ここまで皆がステップアップしていくというのも凄いなと。才能を見い出し、チャンスを与え、本人が望むなら自由に羽ばたかせて行くというのも中々できないものですよね。