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Apple Music + SONY WI-1000X

AppleがiTunes Storeでの音楽ダウンロード販売を終了すると何度か報じられて、それを否定するというのが続いていますね。
Adobeやモリサワといったアプリケーションやフォント、Netflix等の映像配信、Kindle Unlimitedやdマガジン等の読み放題サービスもそうですが、時代の流れとしてはサブスクリプション制の定額配信サービスへと音楽も流れていくのかなと思います。所有という概念がかなり希薄になっていきますが、利便性やコストを考えると必然的にそうなっていくのかなと。

そんな折にApple Musicの3カ月+1カ月無料キャンペーンが行われていたので、とりあえずトライアルでApple Musicを使ってみることに。SpotifyやAmazon Music Unlimitedも考えましたが、今までほぼiTunesで音楽を管理・購入してきており、Windows/MacBook Pro/iPhone/iPadで過去の音楽資産をシームレスに活用したいということを考慮してApple Musicを選択。ただ、Apple Musicはブラウザで音楽が聴けないということや、ミュージックアプリがとても使い辛いこと、iCloudの不安定さ等は個人的に引っかかっている点ではあります。ミュージックアプリの曲の一覧性の低さ、ソートバリエーションの少なさは使っていて結構辛いですね。せめてiTunesでできていることはアプリでもできて欲しいなと。なので、基本的にはプレイリストを作成してそれで聴くようにしています。

Apple Musicは最初にiTunesに登録している音楽データ(自分でデジタル化したものも含む。)を全てiCloudにアップロードし、Apple Music上に存在する曲の方が音質が良ければそちらのデータに置き換えられ、そして、全てのファイルにDRMが付くことになります。自分のPCのデータはそのまま残りますが、念のため、Apple Musicを開始する前に全データのバックアップは取っておいた方が安心だと思います。アルバムアートワークの表示がおかしくなってしまう等、いくつか不具合が出ることが多いので。
自分の全ての音楽データをiCloudにアップロードするのはAppleに全てを握られてしまう感があって嫌悪感がありましたが、これは利便性と引き換えにしょうがないことですね。

iCloudとの同期を使わずにApple Musicを開始することもできますが、そうするとライブラリやプレイリストにApple Musicから曲を追加することができないので、単に曲を探して再生するといったことしか行えなくなります。よって、快適にApple Musicを使うには、iTunesに登録している音楽データをiCloudに全てアップするということがほぼ必須になっています。iTunesに登録している曲数にもよりますが、そのアップロードにかなりの時間が掛かるのですが、自分は2日ぐらいPCを付けっぱなしにしていた感じです。途中でiTunesがフリーズしたりもしたので。それが嫌な場合には今まで使ってきたライブラリとは別ライブラリをiTunesで作成して、そちらでiCloudに同期させるという方法もありますが、それはそれで運用が面倒になりますね。

iCloudを利用して地味に面倒だったのは、アルバムの各曲がバラバラだったのを修正すること。iTunes上でアルバムの収録曲を選択し、「さまざまなアーティストの曲のコンピレーションアルバム」を選択してアルバム毎にグルーピングしていきましたが、結構、面倒でした。

Apple MusicですがiTunes Storeで販売されているけれど、Apple Musicにはない曲もたくさんあります。単純にApple Musicでの配信をそのレーベルが許可していないだけだと思うのですが、Mixアルバムの途中の曲が歯抜けになっていたりするとかなり辛いですね。一曲が一時間以上もあるMix内でその曲が使われているとそのMix自体が聴けなくなっている場合も多く、なんだかなと…。

Apple Musicのような音楽配信サービスが主流になっていく場合、非Wi-Fi環境におけるパケット通信料が問題になりますが、カウントフリーがトライアルで行われるようになってきていますね。動画やポッドキャスト等もそうですが、こういったものはカウントフリーがデフォルトになるようにするか、Wi-Fiをもっと普及させるかして欲しいなと。スマホの容量も128G、256GBといったように大型化しているのでほとんどの曲はいれっぱなしで特に問題ないとは言え、外出中に気になった曲や映像をダウンロードすることができないというのは本末転倒感が強いですね。

外出中もYouTubeの登録チャンネルの更新やライヴをチェックしたり、AmazonのPrime Videoで海外ドラマや映画を観るといったことや、dマガジンで新着雑誌をチェックしたり、買い物中に店内で流れていた気になる曲をShazamで調べて、そのままApple Musicで聴いたり、毎週更新されるポッドキャストの更新通知を受け取ったらそのまま再生しつつ、feedlyで新着記事のチェックをする、みたいな感じのことは普通にしたいですね。
というか、そうしないとコンテンツがスタックしていき、消化不良を起こす感じ。休日も写真を撮りに一日外出したりするとそれだけで他のコンテンツが消化できないというのは勿体ないと思いますね。

スタンドアローンなiPodやウォークマンがその使命を終える日は、定額配信サービスがデフォルトになる日に近いと個人的に思います。Apple Musicを使い始めてからそれまで使っていたウォークマンは不要になり、SONYのWI-1000Xを買って使い始めたのですがこれがとても快適です。家ではMDR-1000Xを使っているのですが、一度、Bluetoothに慣れてしまうと有線は煩わしくて戻ることができませんね。有線から無線へという流れも時代の必然でしょう。ちなみにイヤホンやヘッドホンにおいてノイキャンも個人的には必須になっています。
WI-1000Xのデメリットについて書いておくと、収納する場合に嵩張るということ。ネックバンド型なのでしょうがないと思いますが、折りたためると良いのですけれどね。

音楽に力を入れてきたAppleがiPhoneにaptX/aptX HDやLDACを採用しないのが気になるところではあります。LDACはSONYが開発したコーデックだからというのがあるのかもしれませんが。現状、AACとaptXの違いも体感ではそんなに自分は感じないのでどれだけ変化があるのかは分からないのですが、より高音質なコーデックがあるのに採用しないのは何故なのかなと。
今年の2月にDeezerが日本でもロスレス音楽ストリーミングサービスを開始していますが、ロスレスが普及していくならばiOSもAndroidと同様にaptX HDやLDACのサポートは必要になるでしょうね。

定額音楽配信サービスとHomePodやAmazon Echoといったスマートスピーカーは相性が良いので気になってはいるのですが、ユーザーレビューの大半が天気予報やタイマーといったスマホで出来ることについて書かれているので、現状ではまだそこまで有用性がないのかなと。日本未発売ですが、AmazonのEcho ShowやEcho Spotの方が画面が付いて通話もできるようなので、こちらの方が有用性がありそうですね。

AppleのHomePodの販売不振が報じられていますが、現状ではAIの賢さ、ウェイクワードの言い易さ、そして重要な価格帯においてAmazon Echoの方が秀でているような雰囲気はありますね。Amazon Echoなら試しに一つ買ってみようか、となりますし。

現状ではApple/Amazon/Googleといった各社がいろいろなサービス、ハードを出しており、ユーザーは分野によって使い分ける状況になっていますが、これらも自然と淘汰と寡占が進んでいくのかなと思います。

posted by PFM