This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Feel the Music

ピュアオーディオの世界は知識が全くないのですが、最近、YouTubeでKENRICK SOUNDという会社の映像に出会いました。
選曲が年齢層高めなのは、ターゲット層(オーディオにお金を掛けられる層)がそれぐらいの年代ということなのかなと思います。

ひこうき雲 - 荒井由実
接吻 - さかいゆう
プラスティック・ラブ - 竹内まりや
春よ、来い - 松任谷由実
川の流れのように - 美空ひばり
Hotel California - Yao Si Ting
Change the world - Eric Clapton
Get Lucky - Daft Punk

それぞれのオーディオシステムで再生した曲を撮影した映像なのですが、YouTube越しに自分のオーディオ環境(SONY MDR-1000X)で聴いても音が立体的で高音質なのが体感できます。初めて聴いたとき、普段、聴いているApple Musicとはあまりにも音質が違いすぎてゾクゾクしました。こうやってオーディオ沼に人は嵌っていくのだなと…。

上記の曲はいずれも聴き応えがありますが、その中でも本人が言及しているように、さかいゆうの接吻(ORIGINAL LOVEのカヴァー。)がJazzyで好きですね。

言うなれば、自分の目の前でヴォーカルが歌い、演奏している楽器の生音を聴いているかのような感覚。スタジオでレコーディングしている曲をそのまま聴いているような、楽曲が現前化して今まさに息吹を吹き込まれたかのような感じがしますね。収録された音源でここまで再現できるというのが素晴らしい。

ヴォーカルの歌声と楽器の音色一つ一つは分離独立し、それぞれが高分解能で高解像度で極めてクリア、それでいてお互いがお互いの良さを引き出すようにコミュニケートされ、それらが多層的に折り重なることで、生まれては時間と共に消えゆく、目に見えない、触れることもできない、ただ感じることができる音一つ一つの連続性が総体として一つの楽曲を構成していることが分かる。パーカッションや弦楽器は抜けの良い粒の揃った乾いた音を奏で、ピアノやベースは色気を纏い、ヴォーカルのブレスや唇の湿度が歌声から伝わるような。

目を閉じ、ヴォーカルが紡ぐリリックの言葉一つ一つを拾い集め、ストーリーや意味に想いを馳せ、その世界に浸り、音色の美しさにいつまでも優しく包まれていたくなる。

もはや曲を聴くというよりも、それらを感じ、ムードを味わうという表現が適切ですね。次元が違います。音楽の素晴らしさを再発見させて貰った感じですが、オーディオに投資する人の気持ちが良く理解できます。

こういう世界があることを知ってしまうと、一般のオーディオの世界はまだまだやることがあるんだなと思いますね。大規模で高価なシステムを導入しなくても、もっとコンパクトで安価にヘッドフォン等でもこういった体験が実現できる未来が来て欲しいなと思った次第です。
YouTube越しでこれだけ違いが自分でも分かったので、音源次第である程度なんとかなるのではないかなと。YouTube越しではなく、実物を前にして聴いたらもっと凄いのだと思いますが…、後戻りできなくなりそうですね。

posted by PFM