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Raf Simons 20-21AW Collection

Raf Simonsによる2020-21年秋冬コレクションは、デビューとなったフットウェアライン"(RUNNER)"がそうであったように未来的な空気感をベースとしたもの。ショーのサウンドトラックとして使われたのは、David Bowieの"Life on Mars?"のカヴァー。

ショールカラーのボクシーなジャケットを着たMisha Nataliは、"SOLAR YOUTH"と書かれたマフ(ハンドウォーマー)を持つことでどこか不思議が雰囲気をランウェイに運ぶ。シルバーメタリックのハイネックベースレイヤー、ノーカラーのスリットスリーブ・ケープコート、ローゲージニットにケープレット、シアリングやファーコートにセーフティーピン・バイカージャケット。アウターからフットウェアまで、ジッパーが多用される。

テーラリングを中心に、フューチャリスティックな要素は光沢のある素材のサーフェスやジッパー、縦長のシルエット、マフのレトロな奇妙さといった間接的なディテールによって演出されており、あくまでも各アイテムは地に足のついたリアル感を保持する。フットウェアは、そのソールの薄さから足袋のような趣きを漂わせる。

鋭さを感じさせる若者をシュールなギミックで包み込み、風変わりな男性像を描く調査を続けるRaf Simons。完成度よりも実験性が強く、彼の研究所の研究サンプルの一部を淡々と論文として発表しているような雰囲気があって、彼らしいマイペースなコレクションでしたね。

via vogue.com vogue.co.uk tFS

posted by PFM