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Comme des Garcons Homme Plus 20-21AW Collection

川久保玲によるComme des Garcons Homme Plus 2020-21年秋冬コレクションは、彼女の説明によると"Color resistance - fighting back with color"とのこと。
ランウェイショーは、フラグメンテーションされたカオティックな各パーツやマテリアルをパッチワークやレイヤリング、インサイドアウトにカットアウトといった手法を複合的に用い、少年がコラージュで自由奔放に遊ぶかのように進行する。

色の反乱、ランダムサンプリングのカオスの中にもグルーピングや調和のリズムは存在し、ショーのサウンドトラックであるJulien H. Mulderの"Patterns in Nature"が示すように、それらは自然が織り成すパターンのように擬態を始める。惑星の衛星写真や植物の顕微鏡写真のようにマクロとミクロの自然界に存在するパターン、または、動物が持つパターンのように。各パーツは互いに溶け合い、境界線は融解し、初めからそれらはそうであったかのような旋律を奏でる。魚には鱗があり、鳥には羽と翼があり、薔薇には棘があるように。

ベビー用品のスタイのように胸にかけられた長いヘアーは、"Put Hair on Your Chest"(直訳すると「胸に毛を生やす」。転じて、「男になる」という意味。)という伝統的なマッチョイズム(男性性)を現代のセクシュアリティの多様性の観点から戯画的に表現したアクセサリーのようである。直近の"Orlando"をテーマとしたトリロジーが記憶に新しいが、セクシュアリティへの言及は彼女が繰り返し使うモチーフである。

総評としてはいつものプリュスといった感じで、色の多様性がオプティミスティックな空気をコレクションに運んでいたでしょうか。

SNSでは多くの白人モデルに黒人文化であるコーンロウのウィッグを使ったことで、文化の盗用として一部で炎上気味になっていますね。
2018年2月にポストされた"Why Won't Comme des Garcons Hire Black Models?"(なぜComme des Garconsは黒人モデルを雇わないのか?)という記事も上記の記事内で紹介されており、Vogue.comで確認できる1991年から2018年2月現在までの54(91年秋冬を除く)のランウェイショー、2533Lookのうち、わずか5人の黒人モデルによる32Lookしか黒人のLookはなく、割合にすると1.26%とのこと。最後に黒人モデルが歩いたのは1994年3月に行われた94年秋冬シーズンのショーであり、それから24年が経過していると書かれています。

日本人女性によって設立、運営されているフランス語の名を持つブランドが、真に国際的なイメージを反映するのがそんなに難しいのはなぜなのか?また、ファッション業界全体がこの話題についてほとんど語らないのはなぜなのか?とも指摘をしていますね。

上記のポストが公開された後、最初のショーとなった2018年3月に行われた2018-19年秋冬コレクションでは黒人モデルがFirst Lookから登場するといった流れになっており、上記のポストが正しいと仮定すれば偶然にしては出来過ぎと言えるでしょう。ちなみに、2018-19年秋冬シーズン以降の直近の4シーズンはコンスタントに黒人モデルが起用されています。

話をプリュスに戻しますが、文化の盗用はセンシティヴな問題であり、好むと好まざるとに関わらずクリエイションに携わる者は意識せざるを得ないのが2020年現在の現実でしょうね。

via vogue.com wwd.com vogue.co.uk wallpaper.com