この世は素晴らしい。戦う価値がある。
デヴィッド・フィンチャーのセブンのDVDが再販されていることを知って早速購入した。この時期に再販したのは、Blu-ray DiscやHD DVDなどの次世代に移行する前に、DVDで再販しようというビジネス的な判断だからだろうか。個人的にはずっと欲しかったものなので良かったけれど。
内容に関してはかなり久しぶりに見たけれど、内容は覚えていたので昔ほどの衝撃はなかった。ただ、見始めるとあっという間に終わってしまった。アクションシーンが多くある訳でもないのに、途中でダレないのがいい。定年間近の刑事と新人刑事、降り続ける雨と連続殺人事件、七つの大罪と人々の無関心、G線上のアリア…、各ピースは昔からあると言えばそうなのだと思うけれど、その組み合わせ方がとても巧い。演出、脚本、キャストが上手くハマッた映画かなと。
最近はこういった頭のネジが吹っ飛んでる、タガが外れたような作品はあるのだろうか。コモディティ化してしまったのだろうか。文化というものは同じところをグルグル回っているようなものなので、数年経てばまたそういった波が来るのかとも思う。創造の前には破壊が必要なのかなと感じたりもするが。