This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

French Kiwi Juice

Tom Misch経由で知って最近よく聴いているのが、FKJ。インプロヴィゼーション的にその場でフレーズを各楽器で録り、ループさせて重ねてグルーヴをつくっていくのが面白いですね。綺麗い目で落ち着いたサウンドなので、BGMとして心地良くずっと聴いていられるのが好きです。

June Marieezyとのセッションは、神秘的なヴォーカルも相まって素晴らしいですね。クラブウユニ塩湖でのライヴもクオリティが高いのでオススメです。

Rei Kawakubo: Fifty years in Comme des Garcons

Comme des Garcons創立50周年を迎えた川久保玲のBridget Foleyによるインタヴュー記事。

彼女にとって50年とは、地道な日々の積み重ねだったようですね。ちなみに50年も自身でブランドを続けているのは、川久保とあとは(会社の規模が異なるが)Ralph Laurenとのこと。

会社の設立当初から確立されたバリューは、常に新しいものを探すこと。それは日々、難しくなっており、日照り続きで創造はハードになっていると話しています。

彼女にとってファッションはビジネスだが、今までに見たことが無い服をつくって売るという(メインラインの)Comme des Garconsのみでは会社としてはやっていけない、と冷静に語ります。会社を成長させるためにメインラインでカバーしていない領域のブランドを探して展開し、今では独自のコンセプトを持った18のブランドを持つ。

Play Comme des Garconsのテーマはデザインされていないことにあり、LACOSTEのクロコダイルのようなブランドのキャラクターを象徴するイメージを見つける必要があったので、Filip Pagowskiによるアイコニックなハートと目のロゴ(以前から彼とは仕事をしていて、その中で彼が偶然送ってきたデザイン。)になったようです。彼女がLACOSTEを引き合いに出しているのが面白いですね。自分のクロコダイルを作りたかった、と。

彼女がパリで初めてショーを行った頃は、Tommy PerseやJoan Burstein、Marisa Lombardiといった見る目があってクリエイティヴを理解し、それらを取り扱うショップを持った人たちがおり、彼らが彼女をヨーロッパに来るように勇気づけてくれたとのこと。彼女はそれに感銘を受けたと話しています。

今ではそういった人たちはもう存在しておらず、その理由はソーシャルメディアの拡大、人々がリスクを取ることをより恐れていること、そして、ビジネスのスピードにあるのではないか、と。もう我々には今まで見たことが無い新しいものに投資する時間とエネルギーが無く、世界はマネーワールドになっていると話しています。ただ、こういった状況下にあったとしても彼女は最善を尽くし、希望を持ち続けたいとも。

彼女のビジネスは創造と製造と販売にあり、新しさとは創造や製造のみにあるだけでなく、販売方法にもあるのだとしています。Dover Street Marketは、デパートや専門店とは異なる新しいリテールを見つけたいと思っている中で思いついたアイデアだったとのこと。DSMで取り扱うブランドの基準は、(世の中に対して)言うべきことを持つこと、語るべきストーリーを持つこと、ヴィジョンがあること、にある。

重要なことは、もし他のデパート等でそれらのブランドのアイテムが販売されていたとしても、異なる種類のブランドと異なるヴィジョンを持つブランドを組み合わせることで、より相乗効果が起き、新しい何かがつくられることを企てる。DSMのビューティフル・カオスは、それを企図したものであり、コラボレーション・スペースのようなものである。

彼女にとって意味のある唯一のコラボレーションとは、自分たちにはできないことをしている人たちと、彼らにはできないことをしている自分たちを混ぜ合わせ、相乗結果によって1+1を3にすることにある。

Kris Van Assche is luxury menswear's hopeful romantic

Document JournalにKris Van Asscheのインタヴューがアップされていますね。
話題としては以前にも彼が話していたように、Dior Hommeに比べ、Berlutiにはアーカイヴが少なく、自由ではあるがそれが恐ろしくも感じるということ。Berlutiのファクトリーは近代性と伝統的な職人技が融合していて素晴らしいといったことから話されています。

自身のことをストリートとスポーツウェアの男だと自認しつつ、ある時から世の中の多くのコラボレーションは同じように見え始め、そしてそれは過剰となりつつあり、ストリートブランドとラグジュアリーブランドの境界線が曖昧になってきていることに問題意識を持っているようですね。コラボレーションは短期的にはクールだが、ラグジュアリーには異なる何かが必要である、と。

Berlutiというブランドは、多くの異なる男性と対話する必要があり、それは伝統を捨て去ることではなく、若い世代や異なる世代にブランドをアピールすることにある。

Dior Homme時代に多くのセレブリティと(AD Campaign等で)関係性を持てたことは幸運であった。ただし、セレブリティが自分が確立しようとしているブランドイメージ等の影を薄くするようなことには非常に注意していると話す。Berlutiでは既製服の歴史が短いため、自分が欲するイメージやキャラクターをつくるために多くの自由をクリスに与える。あくまでも自身のクリエイションが主にあり、セレブリティを起用したイメージ戦略はオプションであるという考え方には個人的にとても同意できる。

Olga Berlutiとブランドについて話しをしたことで、BerlutiというブランドがDior Hommeよりも少し無骨で魅惑的なブランドだと感じたことからランウェイショーにウィメンズモデルを含めたとのこと。鋭さや色気、成熟と遊び心をブランドに持たせるために、少数の女性がランウェイショーに多くのエネルギーを齎す。

若者文化や90年代のスポーツウェアカルチャーがまだ大好きであると話しつつも、Berlutiではそれらのフィーリングが以前よりも減衰しつつあるかもしれないとのこと。それは、ラグジュアリーのレベルが大きくなるにつれて、それらはコントラストが大きくなり、いくつかのものは機能するが、いくつかのものは機能しなくなるからなのだと。

最後に、長い間共に仕事をしてきたFrederic Sanchezは天才である、と。彼の音楽はクリエイションに感情を与えることができると話していますね。

Kvadrat/Raf Simons: No Man's Land

写真は、Le CorbusierのフロアランプとRaf Simons。
KvadatとRaf Simonsの6シーズン目となるKvadrat/Raf Simonsですが、先月、ミラノで開催されたSalone del Mobile 2019で"No Man's Land"と題されたインスタレーションによって発表されていましたね。

インスタレーションは、建築家であるJean Prouveのプレハブに、Le Corbusierのフロアランプ、そして、ラフの長年のコラボレーターであるフローリストのMark Colleによる屋内ガーデンを特長としたもの。
コレクションについては、ツイード素材等、ファッションテキスタイル由来のマテリアルを用い、それらを家具としての耐久性を持たせるために密度を上げた織り方にすると絵画的な色彩を帯びることをラフは面白がっているようですね。

Mark Colleとのコラボですが、彼はJil Sanderでのラフのラストコレクションや、Christian Diorでのラフのデビューとなったクチュールコレクションのフラワーウォール等、長いことラフと仕事をしていますね。ちなみに彼もアントワープをベースに活動をしています。
彼の作品は公式サイト(サウンドが鳴るので注意。)やMETAL MAGAZINEにインタヴューがあるので、気になる人はチェックしてみると良いかなと思います。

"Tim Walker: WONDERFUL THINGS" at the V&A

Tim Walkerの大規模な写真展がロンドンのVictoria & Albert Museumで2019年9月21日から2020年3月まで行われるようですね。

今年で49歳になるTim Walkerですが、展覧会は過去25年のキャリアの中からピックアップされた100枚のイメージで始まり、メイン展示スペースは彼の長年のコラボレーターであるセットデザイナーのShona Heathがデザインしているとのこと。展覧会には10の新しいプロジェクトが含まれるというのも気になる情報ですね。

V&Aのサイトに舞台裏ビデオがアップされるようなので、こちらも期待して待ちたいところ。おそらくこちらの本が展覧会の図録だと思われるので、中身が確認でき次第、購入しようかなと思っている次第です。

Louie Vega @ Times Square Transmissions 12 18 2018

最近、聴いていて良いなと思ったのが、Louie VegaによるTimes SquareでのDJプレイ

使われている曲の中で耳に残ったのが"Love 4 Love (Joey Negro Extended Remix) - Change"なのですが、Joey Negroは相変わらず良い仕事してますね。爽やかなクラブサウンドにMixされていて、ストリングス(これは原曲からですが。)と流麗なピアノがとても気持ち良いです。

あと気になったのは、Reel Peopleによる"Can't Fake the Feeling (feat. Navasha Daya) [John Morales M+M Main Mix]"ですね。Navasha DayaをフィーチャーしてJohn MoralesがMixしたものですが、こちらもストリングスが美しくて好きな感じです。