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Nicolas Ghesquiere interview by Tom Ford - Interview Magazine

Nicolas Ghesquiere - Interview Magazine
10-11秋冬のメンズと10春夏のクチュールコレクションが終了し、一息ついたので気になっていたInterview MagazineのTom Ford(naked)によるNicolas Ghesquiereへの電話インタビューについて。少しだけ書こうと思っていたのですが、全般に渡って凄く面白かったので少し長くなってしまいました(それでも後半は省略しています)。例の如く意訳で書いていますので、詳細は原文をご参照頂ければと思います(理解に間違いがあればメールなどで教えて頂けると嬉しいです)。

2001年にBalenciagaをPPRが買収したのはTom Ford(and Domenico de Sole)がNicolas Ghesquiereの才能を高く評価したから、ということが理由の一つに挙げられるのですが、現在もTom FordにとってNicolas Ghesquiereは、"my favorite contemporary designer"とのこと。
当時の買収に関する両者のやり取りとして、Tom Fordが"What is your wish? What is your dream? Where do you see yourself in a few years?"という問いかけをNicolas Ghesquiereにし、それに対してNicolas Ghesquiereは、"I wanted to keep going with what I was doing"と答え、更にTom Fordは、"Okay, let's try that. It might not work."と返答した、という話がNicolas Ghesquiereから語られていますね。

Balenciagaでのクリエイションに関しては、当初、フランス的であるよりもインターナショナルであることを目指し、自分のworkを歓迎してくれたアメリカを意識していたというのは興味深いお話。確かにパリは国際的なデザイナーのplaygroundなので、そういう考え方の方がむしろ自然なのかもしれないですね。
そして、Tom Fordの「フランス的なるものは何か?」という話をアーバン・ファッションと言い換え、ある特定のシティライフを送る女性像として、

She's skinny. [laughs] She walks with confidence. She's a bit masculine, even if she wears quite sexy clothes. All the clothes are very fitted. So there is that silhouette and attitude for that urban type of woman. I prefer to speak to those women, more than just the ones who live in a part of France.

と語っています。彼のクリエイションによって描かれる女性像そのままな感じでしょうか。
(少し余談になりますが、Tom FordがスタイリストでBalenciagaのコンサルタントも務めるMarie-Amelie Sauveの名前をここで出しているのですが、彼女はBalenciagaの他にも今シーズンはLara Stoneを起用したLouis VuittonのAD Campaignなども担当していたりするのですね。こちらでポートフォリオが見れたので、是非ご参考に。)

そして、自分自身のコレクションを展開する考えに関しては、

Honestly, I think I will be here at Balenciaga. Maybe not only. I have no idea what I would do for my own collection if that does happen one day. I give so much of myself for Balenciaga that today if you put me in a room and said, "Okay, let's try to do a Nicolas Ghesquiere project," I wouldn't be able to do it.

とのことなので、現時点ではその考えは無いようです。

また、ファッション自体から離れる可能性に関しては、より重要なものが見つかればそうするだろう、と。"But fashion is an addiction."とも語っていますが、ファッションに対する冷静さを感じさせますね。人生において何か他に情熱を燃やせるものに出会ったならば(Tom Fordが映画を撮ったように)そちらに進むべきだ、という考え方は個人的に共感できます。

コレクションの制作過程に関しては、ドローイングとアトリエ・ワークのMixであるとのお話。毎回、すべてを変えたいと考え、それは自分の周りの人たちとの戦いでもあるとのこと。彼らにそれを納得させ、ディレクションすることは服をデザインするだけではなく、それ以上のことである、と。
ただ、自分の問題点として、"control freak"(管理魔)であることを挙げています。自分が年を取った時の事を考えると、すべて自分でやらなければ気が済まないというやり方は問題であると認識しているようで、もう少し人々を信用し自由と権限を与えることを学ぶ必要があると語っています。この話を読んで個人的に頭に浮かんだのはGiorgio Armaniだったりするのですが、Armaniに関しては現在社内の構造改革中ですよね。

これに関してTom Fordは、Nicolas Ghesquiereが誰かのすることに満足しているならば権限を与えることができると言いつつも、(悪く聞こえるかもしれないが)そういった人はとても少ないのではないか、と。また、人々(消費者)はデザイナーに対してお金を払うことがあるので、権限を与えない方が良いときもあるでしょうとのこと。そして、人々はTom Fordのことを"control freak"と呼ぶけれど、(靴を例えに出しつつ)デザイナーがすることは民主主義ではなく、独裁であると言っていますね。

この後もインタビューは続きますが、ざっと話題だけ書き連ねると、Nicolas Ghesquiereが昔はよくデザインする際に感情的になっていたけれど最近はそうしなくなったという話(完璧主義者にはよくある話ですね)や子供の頃の話、孤独とクリエイションの関係、Jean Paul Gaultierでの経験について、Marie-Amelie SauveやCharlotte Gainsbourg, Dominique Gonzalez-Foerster, Nathalie Marrecとの仕事について、Tom Fordのネイキッド話とフレグランス(Olivier PolgeによるBalenciaga Paris)について、ジャーナリストとブロガーについて、といった具合に話されています。

ちなみに、インタビューがゴルフネタで始まり、ゴルフネタで終わっているのはNicolas Ghesquiereの父親がゴルフ場のオーナーであったからだと思うのですが・・違いますでしょうか。あと、Tom FordがGucciでのラストコレクションを行う際に考えたのは、後任になるデザイナーは自分が過去に築き上げたヘリテージの現代版を行うだろうということで、それならばGucciを去る前に先に自分で過去10年間のベストコレクションを展開しようと考え、それをしたという裏話も面白かったです。
Nicolas Ghesquiereに関しては、2001年にSuzy Menkesが書いているこちらの記事も詳しいので気になる方はご参考に。

via nymag.com fashionologie.com

Chanel Haute Couture 10SS Collection

Karl LagerfeldによるChanel Haute Couture 10SS Collectionのテーマは、"Neon Baroque"。
インスピレーションは眠っているときに来たという今回のコレクションは、シルバーと淡いパステル・トーンのカラーパレットで構成されており、ブラックやネイビーを使わずにコレクションを行ったのはKarl Lagerfeldにとって初めてだったとのこと。LBDなどを避けてコレクションを展開したのは確かにチャレンジだったと思いますが、Christian DiorでのJohn Gallianoが過去にリファレンスを求め、保守的なクリエイションを繰り返していることを考えると、Karl Lagerfeldは流石といったところでしょうか(via The Cut)。

シルクサテンのファブリックやドレスの装飾、フィンガーレス・グローブに足元のブーティーといったシルバーのアイテムが少しフューチャリスティックな印象を与えていましたが、Karl Lagerfeldにとって近未来的なクリエイションは、"I hate that," "I don't believe in avant-garde clothes for a future that will never happen. Fashion is always now."とのこと。
Karl Lagerfeldの作品は地に足が着いていて完成度が高く、リアリティがあると個人的に思うのですが(それでいて新しさを感じさせるのが巧いですよね)、この発言を読んでとても納得してしまいました。

コレクションのLookに関しては、ツィードジャケットにショーツを合わせているのが面白かったですね。また、(フィンガーレス・グローブもそうですが)カール自身をモチーフにしている大きなネクタイのLookは目を惹いたと思います。ちなみに、ランウェイのラスト・ルックにBaptiste Giabiconiと登場したAbbey Lee Kershawのドレスは、制作に1300時間掛かっているとのこと

首元に巻かれたチュールやコクーンな雰囲気のドレス、ハート型のへアースタイルにリボン、カラーパレットのコントラストが全体的に低いこともあって、Chanelにしてはソフトタッチな印象を与えるコレクションだったと思いました。

via style.com nytimes.com telegraph.co.uk fashionologie.com tFS

Christian Dior Haute Couture 10SS Collection

John GallianoによるChristian Dior Haute Couture 10SS Collectionは、Monsieur Diorに影響を与えたとされるファッションデザイナーCharles Jamesをインスピレーションソースにしたようです。09-10AWのクチュールコレクションではランジェリー・トーンのクリエイションでしたが、今回は、"Riding Habit"(乗馬服)をフィーチャーしていましたね。

カラーパレットはレッドを除けば、全体的に彩度が低めでシックな雰囲気(個人的にはそのレッドの使い方が良いと思いましたが)。ペプラムの効いたバージャケットやニュールックはChristian Diorらしかったと思います。
ただ、tFSなどで指摘されていますが、John Gallianoであればもう少し面白いことができそうな気が自分もするのですが、この辺はビジネス的な問題(昨今の経済不況)がやはりあるのでしょうか。

また、今回はFront RowにTavi Gevinson(髪がブルーになっていますね)が招待されていたようで話題になっていましたね。

via style.com nytimes.com independent.co.uk telegraph.co.uk

Lanvin 10-11AW Men's Collection

Lucas OssendrijverによるLanvin 10-11AW メンズコレクション。
これまでのリラックス感のあるフレンチ・エレガンスなクリエイションに、ミリタリー・フィーリングをプラスしたようなコレクションでしたが、Dazed Digitalのインタビューによると"Protection"という考えがあったようです。Suzy Menkesstyle.comのレビューでも書かれていましたが、10-11AWシーズンの一つのキーワードとしてProtective Clothingというのはあるのかもしれませんね。

カラーパレットはブラウンやネイビー、グレーにワインレッドといったシックな感じで、ジャージーなどの素材使いで遊ぶというのもLanvinらしいクリエイション。ベルトやカマーバンドでウエストを縛るルックが多く見られ、クラッチバッグや編まれたようなバッグ、リュックサックもランウェイでは目に留まりました。

Lanvinのアイテムは実際に着ることを想定すると単品使いには向いていない傾向にあると個人的に思うのですが、それは各アイテムが密接に結びついているからなんだな、というのが今回見ていて感じましたね。それはトップスとボトム、インナーとアウターの中間色であったり、特殊な素材使いであったりに起因するのですけれど。

Alber Elbazによれば今回のコレクションは、「Fashion Victimのためでなく、Fashion Loverのために服をつくりたかった」とのこと。ここからは少し余談になりますが、英語版のwikipediaの"Fashion Victim"という項目が面白かったのでご参考まで。Oscar de la Rentaによって作られた言葉である、というのは初めて聞いた説なのですが、真偽について検索してみても(日本語のページは元より、英語でも)ほとんどヒットしないですね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk showstudio.com tFS

Raf Simons 10-11AW Collection

Raf Simons 10-11AW コレクションは、過去2シーズンと同様に今回もテーラリングにフォーカスしたコレクションを展開。描く男性像の年齢も同じく少し大人な感じで、ユースカルチャーから少し距離を置いているのが最近のRaf Simonsの気分。

テーラリングなどで使われていたマグネットボタンは少しだけフューチャリスティックな雰囲気で、コレクションでは普通のボタンの他にマジックテープ(あと、ファスナー)も用いられていたようです。
異なるファブリックの合成や、コートの解体と再構築によって上下で異なったLookなどはRaf Simonsらしいクリエイション。上下リブウールニットを使うのも面白いと思いました。あと、ラフもスカート(キルト)っぽいアイテムの使い方をしていましたね。メンズでのスカートは定着していく?のでしょうか。

ショーの最後にRaf Simonsと共に登場したのはアシスタントのPieter Mulierとのこと。ちなみにRaf Simonsが着ていたのは、PLAY COMME des GARCONSでしたね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk style.com fashionwiredaily.com showstudio.com tFS

Dior homme 10-11AW Collection

Kris Van AsscheによるDior homme 10-11AW コレクション。
ライヴ配信は会場全体を映していたので服が小さくてあまりよく見えませんでしたが、円形の会場をランウェイする様子とBGMとして使われていたSisters of Mercyの"Temple of Love"のMixを聴くことができましたね。今回のコレクションのインスピレーション・ソースは、"Coal"。デザイン中に燻る炭の色が頭にあったとか。ランウェイではステージの環内に炭を敷き詰めての開催となったようです。

カラーパレットは、ブラック、チャコール、オートミールが中心。コレクションは、09-10AW(ANGLES)や10SS(COLD LOVE)にあったアイデアの発展系といった感じで、"Luxury should be about quality and comfort"というKris Van Asscheの発言の通り、品質と着心地にフォーカスしたソフトタッチのテーラリングでしたね。フェイクレイヤード・ジャケットや短めのパンツ、セットアップやコートに使われていたストライプが目に留まりました。

また、モデルのキャスティングについてですが、今までのラテンアメリカの雰囲気から今回はモスクワ、ウクライナ、ラトビアといったストイックさを感じさせる方向へ少し変化させたとのこと。クリスのクリエイションにはもう少しハードさがあると良いのに、と思うことがあるので個人的には良い変化かなと思いましたね。

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Ann Demeulemeester 10-11AW Men's Collection

Ann Demeulemeester 10-11AW メンズコレクション。
ポエティックでフラジャイルな雰囲気の中に、強さを感じさせてくれる彼女のクリエイションはいつも素晴らしいですね。白と黒といったカラーのコントラストやファブリックの表情で描く儚さがとても好きです。

今回のコレクションのカラーパレットは、ブラックとホワイトを中心にブラウンなども使用。服はレイヤードされていたりしましたが、あまり重さを感じさせなかったと思います。毛皮を用いたLookがあったのは印象的でしたね。また、ランウェイ後半などで登場したブラック・フェザーはとてもアンらしい思いました。
ボトムに関しては基本的にテーパが掛かっており、それをブーツインしていました。ベルトと一緒に付いていたアクセサリーは個人的にかなり好きな雰囲気。ランウェイのほとんどのLookでグローブをしていたのも、ミステリアスな気分を出していて良いと思いました。

現在の経済情勢の中、クリエイションのエッヂが丸まっていくブランドが多いと感じるのですが、Ann Demeulemeesterは彼女らしいクリエイションでとても良かったです。

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John Galliano 10-11AW Men's Collection

先日のMilan Collection期間中に、デフュージョンラインである"Galliano"のメンズウェア・ラインをロンチさせたJohn Gallianoの10-11AW メンズコレクション。インスピレーションソースは、シャーロック・ホームズに始まり、エドワーディアン、ムエタイ・ファイター、オリエンタリズム。

シャーロック・ホームズのパートでは、PVC素材の使い方やホームズのハットが変形し、消防士の防火帽のようにシコロが伸びていたのが眼を惹きましたね。雰囲気的に、事件を解決する気が全く無い感じの探偵だったのが面白かったです。
何となく思うのですが、John Gallianoが描く男性像は、人の話を全く聞かないタイプの男性ですよね。自分の世界だけで生きているような感じで。というか、無国籍過ぎて言語という概念を持たないような雰囲気の時もありますけれど。

エドワーディアン・パートでは、一見、真面目に見えるテーラリングでしたが、コルセットを用いてその真面目さを破壊。ネイキッド・パートとなるムエタイ・ファイターを挟んで、最後はオリエンタリズム。足元は下駄のような草履になっていましたね。

個人的に気になったアイテムは、上に載せたLookのジョンガリアーノ・プリントTシャツとこちらのファー・ネクタイだったりしますが、今回もいつも通りのJohn Gallianoらしいコレクションだったと思います。

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Givenchy 10-11AW Men's Collection

Riccardo TisciによるGivenchy 10-11AW メンズコレクションは、Ave MariaをBGMに、"Religion"(宗教)をインスピレーション・ソースとして展開。

カラーパレットはモノトーンでしたが、ゴールドの茨のネックレスがとても目を惹きましたね。Riccardo Tisciのゴールドの使い方は個人的にとても好きです。
服に関しては、シャツ、ジャケット、ブルゾン、コートとシンプルでしたが、ボトムではレギンスにスカート(というか、キルトでしょうか)を合わせてサンダルだったのが印象的だったと思います。

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Comme des Garcons Homme Plus 10-11AW Collection

川久保玲によるComme des Garcons Homme Plus 10-11AW コレクション。
NYTimes.comの記事に拠れば、川久保玲は今回のコレクションについて"Protection"と一言だけ語ったようです。

シャツに(防弾)チョッキとジャケットを合わせるスリーピース・スーツは、ビッグショルダーのボックス・シルエット。パンツにショーツをレイヤードさせるアイデアや、ランウェイ後半に登場した蛍光色の靴は川久保玲らしかったですね。大き目のカラー(襟)のシャツにネクタイのようにフェイク・ファー(シャツに縫い付けられている?)を合わせていたのも面白く、ファーはトラッパーハットのような帽子やコートでも用いられていたのが目を惹きました。

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Kris Van Assche 10-11AW Men's Collection

ABCNews.comの記事に拠れば、Kris Van Assche 10-11AW メンズコレクションはテーラーリングにグランジ・ファッションからの影響としてのチェック・パターンを加え、脱構築を試みたものとのこと。チェック・シャツに関しては、Kris Van Asscheは以前からよく使用していますね。

プレーンで美しいシルエットのテーラーリングやブーツインしたパンツ、腕捲りしたシャツのレイヤードはクリスらしいと思いましたが、カラーパレットも含めてランウェイは全体的にあまり変化が無かったので単調さを感じる、といったコレクションだったと思います。

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Rick Owens 10-11AW Men's Collection

Rick Owens 10-11AW メンズコレクション。
10SSではデニムを用いたアメリカン・テイストの香りを持つ、より若い男性像を描くコレクションを展開していましたが、今回はテーラーリングにフォーカスし、描く男性像の年齢も少しだけ上に設定。よりソフィスティケイトされた男性像を描きたかったようです。

ランウェイ前半では直線的なカッティングのジャケットやコートが登場し、その後はファーをあしらったコートやクロコダイル・ジャケットなどが登場。ファーに関しては、REVILLONのクリエイティヴ・ディレクターを過去に経験し、現在もPALAIS ROYALラインを展開するRick Owensにはとても馴染みのある素材といったところでしょうか。エレガントでストイックな雰囲気が素晴らしかったですね。
また、今回のコレクションではツィードやニット素材といったソフトなファブリックも多く使われていましたが、直線的なカッティングによってソリッドな表情をしていたのも面白いと思いました。足元に関しては、蛇革模様のブーツが目に留まったアイテムでしたね。ランウェイのラスト3ルックについては、レディスの10SSコレクションにもあったアイデアだったと思います。

Rick Owensのようなダークトーンのクリエイションは毎回同じような雰囲気になり易いのですが、今回は変化があって個人的にはとても良いと思ったコレクションでした。

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Yves Saint Laurent 10-11AW Men's Collection

Stefano PilatiによるYves Saint Laurent 10-11AW メンズコレクション。
Bruce Weberによるショートフィルム "Ain't Nothin' Like the Real Thing"は、Marvin Gayeの同名の曲やフォトグラファーのBunny Yeagerをインスピレーションソースとし、牧歌的な雰囲気の中に青春期の無邪気な若者のヌーディな美しさを描いたもの。

コレクションに関しては、ツィード素材を用いたフリンジ付きウエストベルトのコートやジャンプスーツ、インナーのシャツをタックアウトしてレイヤードさせたり(10SSでも見られましたね)、オペラグローブを使っているのが目につきました。tFSで書き込まれていましたが、少しミニマルな感じもあったのでJil Sanderっぽい雰囲気もありましたでしょうか。ジャケットなどの前身頃で、両側から「く」の字を合わせたようなシルエットはYSLらしかったですね。

ショートフィルムとランウェイに共通していたのは"sexuality"かな、と個人的に感じたコレクションでした。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com fashionwiredaily.com tFS

Junya Watanabe Man 10-11AW Collection

渡辺淳弥によるJunya Watanabe Man 10-11AW コレクションのテーマは、1920年代に米国で起こった"Jazz Age"。
ここ数シーズン続いていたブリティッシュ・トーンの香りを少しだけ残しつつ、全体的に渋い雰囲気。Jazzということで黒人モデルも登場していましたが、雰囲気があって良いと思いました。

テーラーリングにフォーカスしつつも、ナイロンパーカーやデニムでカジュアルさも出していましたね。全ルックに登場したボルサリーノもワンポイント。ランウェイ後半に登場したレザー切り返しのジャケットもJunya Watanabeらしかったです。

あと、これは少し余談になりますが、Front rowに小さい子供がいたのがこちらで話題になっていました。ファッション・ジャーナリストもネットの影響で?低年齢化が進んでいるのでしょうか・・。何者なのか気になるところですね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com tFS

Jean Paul Gaultier 10-11AW Men's Collection

Jean Paul Gaultier 10-11AW メンズコレクションのテーマは、"ボクシング"。
退屈さと現在の経済危機との戦いを表現したようですが、血糊を使った演出はDsquared2にもありましたね。

ピンストライプ・パターンやガジェットとしての葉巻、そして、指貫グローブをバンテージにしていたのはJean Paul Gaultierらしかったと思います。全体的に、良くも悪くも野暮ったさがあるのがゴルチエらしいですね。
あと気になったのは、10SSにもあったスカートの使い方でしょうか。10SSでは中性的な方向性でしたが、今回は1アイテムとしてのスカート、といった感じでしたね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk independent.co.uk tFS

Bruce Weber for Yves Saint Laurent

Bruce Weber's Roving Eye...
本日行われる予定のYves Saint Laurent 2010-2011秋冬のメンズコレクションで、Bruce Weberによるショートフィルム"Ain't Nothin' Like the Real Thing"が公開されるようですね。ショーが開始される時間(現地時間 PM12:30)にFacebookYouTube上にTrailerが公開され、現地時間 PM4:00にShow VideoとShort Filmがysl.comも含めてアップされるとのこと。

memorandum...

via lanvin.com

メンズの10-11AW Milan Collectionが終了し、次はParis Collectionですね。その後は、Haute-Couture 10SS Collectionがあり、少し間をおいてレディスの10-11AW CollectionがNew Yorkから開始。そしてその間に、ブティックでは各ブランドが10SS Collectionの立ち上がりを順次迎えていく訳でして、この時期はとても楽しいのですがいろいろと忙しい?時期でもあります。

明日からのParis Collectionで個人的に楽しみなのは、オフィシャルのtwitterでtweetされていた、Dior hommeのライヴ配信の件。Diorもライヴ配信に手を出していくとなると、レディスでもやるかな?と思ったり、また、Chanelもそのうちやるのかな?ですとか、将来的にはクチュールコレクションもブロードキャストされたりするのかな?何て事を考えてしまいます。

コレクション終了後、少し待てば映像がオフィシャルサイトにアップされるとはいえ、ライヴ配信でリアルタイムに空間を越えて時間を共有できるというのはユーザー・エクスペリエンスとしてとても良いと思っているので、ライヴ配信には今後も期待していきたい、といったところですね。

Alexander McQueen 10-11AW Men's Collection

Alexander McQueen 10-11AW メンズコレクションのテーマは、"AN BAILITHEOIR CNAMH"。
これは、事前にオフィシャルのtwitterでtweetされていたように"The Bone Collector"をGaelic(ゲール語)で表記したもののようです。こちらのBlogで書かれていましたが、ランウェイで使用されていたケルティックなBGMはStingの"Soul Cake"SHOWstudio.comのレビューによれば、ランウェイの背景や服のファブリックに使用されていた模様のパターンはCeltic knots(古代ケルト人文化による、縄や紐などを編んだ結び目・模様のパターン)とのこと。
こういったインスピレーションソースを背景に、Alexander McQueenの得意とするスカルやボーンモチーフ・パターンを組み合わせた不吉でダークなクリエイションを行ったのが今回のコレクションですね。

服の形自体はかなり普通で基本的にプリントパターンで遊ぶといった内容でしたが、ここ最近のAlexander McQueenはシンメトリックなカレイドスコープ・プリントを用いることが多い、と何となく思ったコレクションでした。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com tFS

Gucci 10-11AW Men's Collection

Frida GianniniによるGucci 10-11AW メンズコレクション。
"I don't think it is a nostalgic collection, but heritage is good for me - going back to the archives, but looking forward to the future,"というFrida Gianniniの発言にもあったように、今回のコレクションはGucciの過去のアーカイヴへの言及を展開。これは世界不況の嵐が吹いてからここ数シーズン続いている傾向ですが、各メゾンがそのルーツやアイデンティティをクリエイションのリファレンスとするパターンが多いですね。

Frida Gianniniのクリエイションからはセクシーさ、ある種のイヤらしさを感じるのが特徴的だと毎回思うのですが、今回はカラーパレットも落ち着いた感じでそれがとても薄かったと思います。ランウェイのラスト数ルックからは少し感じましたが、それ以外は秋冬にしては静けさのある服でしたね。レオパードジャケットはありましたが、グラフィカルなプリントパターンもありませんでしたし。

シャツとネクタイのセットアップや素足にホースビット・ローファーはいつも通りの雰囲気。ランウェイでは全体的にキャラメル系のカラーを多く使用し、インナーにプレーンなハイネックニットを用いていたのは逆に印象的だったと思います。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com tFS

Prada 10-11AW Men's Collection

Miuccia PradaによるPrada 10-11AW メンズコレクション。
90年代のPradaを思い出させるようなコレクションだったとSuzy Menkesなどはレビューしておりましたが、クリエイション自体は70代のリバイバルで少しレトロな雰囲気でとてもウェアラブルでしたね(意図的にそうしていたようですが)。そして、ランウェイに登場していたレディスのPre-Fallコレクションがとても良かったと思いました。ただ、昨今の不況とPrada自体の経営状況を考慮してのビジネス的判断もあったのかな?と個人的に少し思ってしまったのも事実ですが。

映像を見ながらとても気になっていたサウンドトラックはFrederic SanchezBlogを見るとわかりますが、BALMAINなども手掛けていたのですね)によるもので、SHOWstudio.comのレビューによれば90年代のShakespear's Sister, Nirvana and OasisなどのMixだったようです。トラックのクオリティの高さは、一度聴いただけですぐ気付くレベルだったと思います。

服に関しては、シャツに合わせたスモールサイズのセーター、(ベルト付き)カーディガン、ダブルカラーのコート、そして、カモフラやレトロなパターンの使い方が目につきました。あと、靴の甲の部分で遊んでいるのもちょっと面白かったですね。

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Prada - "First Spring" a contemporary film by Chinese art star Yang Fudong / FANTASY LOOKBOOK 10SS / 10SS AD Campaign

Pradaのオフィシャルサイトに"First Spring"という、中国人アーティスト Yang Fudongによるショートフィルムがアップされていますね。WWDによれば、昨年末に上海で撮られたとのこと。ChanelとDiorに続いて、Pradaも上海なのですね。

そして、FANTASY LOOKBOOK 10SSと10SS AD Campaignの画像も公開されているので、是非チェックしてみると良いかなと思います。

Burberry Prorsum 10-11AW Men's Collection

Christopher BaileyによるBurberry Prorsum 10-11AW メンズコレクション。
今回のコレクションは同メゾンのアイデンティティである、トレンチコートの起源となるミリタリー系アウターウェアへの言及が多く見られました。Christopher Baileyによれば、"Protect, explore and inspire - it is going back to our roots, what the company has been built on,"とのこと。LATimesでは、"parade of coats"とも表現していましたね。

カラーパレットも全体的に暗めで、ダークな雰囲気。フライトジャケットなどの重量感のあるアウターやインナーのデニム/シャンブレーシャツ、そして、足元のファーブーツは存在感があったと思います。また、コートのブラスボタンやエポーレットがニットに付いていたのは面白いアイデアでしたね。

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Jil Sander 10-11AW Men's Collection

Raf SimonsによるJil Sander 10-11AW メンズコレクション。
Raf SimonsのJil Sanderのコレクションを見る際にいつも頭にあるのは、Jil SanderのヘリテージとしてのミニマリズムとRaf Simonsのクリエイションがどのように融合しているか?といったことなのですが、今回はRaf Simonsっぽさが多めに配合されているような感じでした。カラーパレットは全体的にニュートラル。

白シャツにネクタイ、そして、テーラーリングはRaf Simonsのシグネチャーの最近の傾向で、曲線的で有機的なパッチ(WWDでは、その形をtumbled rocksと表現)はミニマルな雰囲気を出していたと思います。アシンメトリックなネックホール・ニットやハイネックニットはJil Sanderらしいプレーンな印象で、ダウンジャケットをコレクションに用いたのはRaf Simonsらしかったですね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com tFS

Dolce & Gabbana 10-11AW Men's Collection

Domenico DolceとStefano Gabbanaによる今年で20周年を迎えるDolce & Gabbana 10-11AW メンズコレクション。
Giuseppe Tornatoreによるイタリア映画「Baaria」をランウェイのバックに展開された今回のコレクションは、"The collection is a return to our roots: Sicilian heritage, sensuality and sartorial clothing,"というStefano Gabbanaの発言にもあったように(レディスの10SSコレクションと同様に)彼らのルーツへの回帰がテーマだったとのこと。

ピンストライプ・スーツにベルベット・ジャケット、ニット・カーディガン、タンクトップにロングジョンズ、そしてデニムといったアイテムで構成されたコレクションは、とても彼ららしいコレクションでしたね。

via wwd.com gq.com vogue.co.uk nytimes.com tFS

Prada 10-11AW Menswear Show Live Streaming

ライヴ配信は回線の調子があまりよくありませんでしたが、既に高画質版の映像がオフィシャルにアップされていますね。コレクションは全体的に少し昔に戻った感じでしょうか。
ブルーのシャツの使い方はPradaらしいです。ダブルカラーのコートも眼を惹きましたね。
また、レディスのLookも登場していて、少しレトロでクラシカルな雰囲気が個人的に良いと思いました。

Maison Martin Margiela's First Fragrance "Untitled"

via COUTE QUE COUTE

既に報じられているMaison Martin MargielaがL'Orealと共同開発した初のフレグランス"Untitled"ですが、先週、プレス関係者向けのパリでのお披露目会にBloggerを招待したようです。

Style Bubbleによれば、

Cafe Mode
Les Mads
COUTE QUE COUTE(01 02 03 04 05)
NOTCOT

らが招待されたとか。
それぞれのBlogの記事には動画や写真、COUTE QUE COUTEではMMMへのインタビューなどもアップされているのでチェックしてみると良いかなと思います。あと、A MAGAZINEのBlogでもポストされていたのでこちらもご参考に(A MAGAZINEに関しては、こちらも気になりますね)。

ちなみにYouTubeでは、

Inside Maison Martin Margiela HQ
Grazia @ lancering parfum Martin Margiela
Grazia @ lancering 1e parfum Martin Margiela

といった映像がアップされていました。

個人的に気になったのは、今回の香水はユニセックスで調香師はDaniela Andrier。パッケージとクラシカルな香水瓶のデザインはFabien Baronとのコラボによるものというお話。
日本での発売はいつになるのかわかりませんが、colette.frでは1月25日に世界に先駆けてロンチするようです。

Emporio Armani and Burberry Prorsum Live Streaming

まずはEmporio Armaniのライヴ配信についてですが、自分は途中で接続が途切れてしまって見ることができませんでした・・。事前に報道されていたReebokとのコラボ・アイテムがお披露目されるということで、見たかったのですけれど。。

Burberry Prorsumについては、接続が危ういながらも見ることができました。今回もコメントが投稿できる機能が付いていて、皆で実況できるようになっていましたね。コレクションについてはミリタリー色が強かったと思います。ランウェイにはAlex WatsonやGeorge Craigは登場せず、Front rowでした。

Dolce & GabbanaもEmporio ArmaniもBurberry Prorsumもそうでしたが、いずれもショーの開催は予定よりも遅れていましたね。Hilary AlexanderやSuzy Menkesなどがレビューの際によく書いていますが、待ち時間もネットを通して共有できたのでちょっとその気持ちがわかりました・・Burberry Prorsumは、ショーが開始されるまでインヴィテーション・カード?か何かの製造工程の映像を流していたので良かったのですけれど。

現状では各メゾンが手探りで独自にライヴ配信を個別に行っていますが、将来的にはそうではなく、CNMIやBFC、CFDAといった協会などで取りまとめて貰った方が視聴する側としては良いのかなと思います(差別化を図りたいメゾンは嫌がるでしょうけれど)。URLもそれぞれ移動しなければならないのが面倒ですし(会場から会場へ移動するリアリティがあって良いと思う人もいるかもしれませんが)。U2のライヴ配信のようにYouTube辺りのインフラ(実際はAkamai)を上手く活用すれば、接続が切れる問題もクリアできるかなと。

もしコスト負担の問題があるのであればフリーミアムの仕組みを上手く使って、高画質版を見たい世界中のFashion Loverには有料チケットorアカウントを買って貰うようにする等し、低画質版は無料で誰でも見れるようにすれば良いでしょうか。そこで資金がプールできた場合はそれを使って若手デザイナーの育成などを行うようにすれば、それはそれで業界全体の利益になる新しいエコシステムが構築できるかなと思います(完全に思いつきです・・)。一方、ランウェイショーというプレゼンテーション方法自体が時代にそぐわないという議論もありますが、それはとりあえずここでは横に置いておきます。

あと、ショーに関して個人的に思っているのは使用しているサウンドトラックはその場でiTunes等で買えるようにして欲しいですね。BGMが気になるけどアーティストも曲名もわからないことがあるので・・。

デジタルメディアによっていろいろなものの関係性が変化し、ソーシャルメディアによってエンドユーザーとのコミュニケーションチャンネルが多チャンネル化している状況に合わせて、各メゾンが(不況も手伝って)変化に対応している、というのが現状なんだなとライヴ配信を見ながら何となく思いました。

Dolce & Gabbana Fashion Show Collection for Fall Winter 2011

先ほどライヴ中継が終了したDolce & Gabbanaのショーですが、コレクションはGiuseppe Tornatoreの映画「Baaria」(サウンドトラックは、Ennio Morricone)の映像がランウェイのバックに流れていましたね。ウォーキングはモデルが一度に複数人で歩く形式でした。The Momentがtweetしていましたが、Dolce & Gabbanaのメンズウェア・ラインが今年で20周年を迎えるのですね。

ライヴ中継自体は接続が切れてしまうことが多く、あまり快適とは言えませんでしたが、バックステージでのDomenico DolceとStefano Gabbana、そして、Pat McGrath、Anna Dello RussoやStephen Ganなどの姿を見ることができました。

この後はEmporio ArmaniBurberry Prorsumもライヴ配信があるので、こちらもとても楽しみですね。

The marketing strategy of the Luxury brand

Lady Dior, Lady Rougeの件ですが、"The eyes of mars"という曲が公開されていますね。これがChapter 2という位置付けになっているようなので、映像もこの後出てくるのかなと思っているのですが・・このまま無かったりするのでしょうか。。

Chapter 3に関してはDavid Lynchによる上海での映像で確定のようですが、Chanelが上海でメティエダール・コレクションを開催したり、Christian Diorが同じく上海で映像を撮ったりするのは偶然ではなく、向こうのマーケットを意識したマーケティング戦略だよね、というのは想像に難くないと思います。

同じような話題として、Fashionistaで"Rich People in China Heart Armani"という記事がアップされていて、中国のお金持ちはファッションに関してはGIORGIO ARMANI、スキンケアはChanel、ファインジュエリーではCartierがお好き、というのが書かれていました。

日本からブランドなどが撤退したりするのを見ていると、この国から煌き(魅力)が失われていっているんだなと何となく感じるのですが、ただ、中国は中国でちょうど今話題になっているGoogleのサイバー攻撃の件を見ていると、政治と経済の部分でいろいろと問題を抱えているよね、と思います。
あと、中国のブランド品の話に関しては、Chris Anderson(editor-in-chief of Wired)の著書"Free"でもコピー品に関する話があったのが個人的には興味深かったので、気になる人は読んでみると良いかなと思いました。

memorandum...

Martin Scorsese Filmed for Chanel Commercial Over Weekend
ニューヨークでMartin ScorseseがChanelのCMを撮影しているとの噂。
出演は、フランス人俳優のGaspard Ullielとカナダ人モデルのIngrid Schramとのことですが、何のCMで撮影自体も本当なのかどうかが気になるところですね。

Alex Watson Adds Runway to His Repertoire
Burberry 10SS AD Campaignに登場したAlex Watsonが、今週土曜日に行われるBurberry Prorsumのランウェイを歩くかも?というお話。
普通に考えるとそうなりますよね・・。真相はまだわかりませんが、期待して待ちましょうか。

GQ.com partners with Burberry for online fashion show
そのBurberry Prorsumの10-11AW Collectionですが、live.burberry.comGQ.comでブロードキャストされるようですね。

Fashion on the web: Le click, c'est chic
ECサイト、Fashion Blogger、ランウェイショーのライヴ配信など、ネット上のファッション関連の話題の簡単なまとめ記事。
ちなみに、Emporio Armaniもlive.emporioarmani.comでランウェイショーのブロードキャストをするようですね。コレクションをライヴ配信するトレンドは、このまま当たり前になっていきそうな感じです。

FACE HUNTER - THE BOOK
FACE HUNTERの書籍についてインフォが出ていたのでご紹介。表紙はリージョン毎に4パターンあるようです。
amazon.co.jpでも情報が出ていますね。

Stella McCartney designs for Disney
Stella McCartneyがAlice in Wonderlandをテーマにしたジュエリーをデザインしたというお話。
そういえば、09-10AWのAD Campaignではバンビをフィーチャーしてましたよね。

"Three-Act Play" Dior Homme S/S '10 Mathias Bilien & Dominik Bauer by Sybille Walter
Surface MagazineからのDior homme 10SS Collectionのエディトリアル。
もうすぐ立ち上がりですが、ご参考までに。

「ハイファッション」 季刊「銀花」休刊のお知らせ
各所で話題になっていましたが、high fashionはかなり残念ですね・・。

Looklet.com - brand new styling studio

via looklet.com

一つ前にポストした記事関連で見つけたサイト、Looklet.com
これはモデルを着せ替えて自分のお気に入りのコーディネートを作れるというサービスなのですが、上に載せた画像のように雑誌のエディトリアルのようなクオリティの高いLook画像を作成することができます(背景やモデルも変更可能)。コラージュ系のサービスではpolyvore.comが有名ですが、ここまでエディトリアル風のサービスは始めて見たのでちょっと驚いてしまいました・・。

Democratic Digital Media Marketing

先週末の話ですが、BloggerがAD Campaignの画像を情報解禁前にネット上にアップロードすることの問題点についてWWDで記事になっていましたね。これに関してはThe Cutでも記事がアップされていてコメント欄の内容も含めて簡単にまとめると、オールド・ファッションブランドがデジタルメディアの台頭という世の中の変化に適応できていない、という話になっていたのが面白かったです(モデルの契約に関する問題も書かれていましたが、その他の問題は一先ず置いておいて)。

音楽産業に始まり、TVや新聞、出版産業にも訪れようとしているデジタルメディアの波がファッション産業にも影響を及ぼしているので業界には変化が求められる、というのは以前から指摘されている話ですね。

それで、上のWWDとThe Cutの記事を読んでいて思い出したのが、昨年末にNYTimesでCathy Horynが書いていたデジタル・マーケティングに関する話(Why So Stodgy, Prada.com? / Fashion's Best Digital Mirror)だったりします。こちらの記事では、SHOWstudio.comのNick Knightのネット上での取り組みの話(Alexander McQueenのランウェイショーをブロードキャストした話など)やBurberryが昨年11月にロンチしたartofthetrench.comの話、UNIQLOは中村勇吾を起用して面白いことしてるよね、という話などが書かれているので時間のある時にでも読んでみると良いかなと思います。

ファッションの民主化という話は以前からある話ですが、周辺の情報もデジタル・メディアによって民主化・コモディティ化していっているのでマーケティング戦略もそれに合わせて変革が求められている、ということでしょうか。
ファッションの民主化を推し進めるUNIQLOが、デモクラティックなメディアであるインターネットをマーケティングとして活用するのは正当性がありますし、その一方で既存のラグジュアリーブランドは自分たちのイメージをコントロールすることを望むので、デジタル・メディアに及び腰というのも理解できる話ですね(今では多くのブランドが、FacebookやTwitterなどを使用していますが)。

Pierre Even - Photographer

Caroline BlomstがポストしていたLVモノグラム・タイツの写真。
Pierre Evenというフォトグラファーの作品のようですね。
他には、デザイナーと花の写真を並べた作品が良いなと思いました。

Chanel "Rouge Coco" and transfer tattoo...

写真は、オフィシャルサイトのACCESSORIESから。

2010 the year of the lipstick, declares Chanel
Chanelから新しいルージュ、"Rouge Coco (Hydrating Creme Lip Colour)"が3月に出るようですね。30のシェードがあり、それぞれはCoco Chanelの人生の一部(Mademoiselle, a soft pink... etc.)を取って名付けられているとか。こういうのちょっと素敵ですね。また、AD Campaignを務めるのはVanessa Paradisとのことなので、こちらも期待して待ちましょうか。

Chanel wants to tattoo you
もう一つChanelの話題ですが、Chanelからtransfer tattoo(temporary tattoo)が出るようですね。パッケージの名前は、"Les Trompe L'Oeil de Chanel"とのこと。
10SS Collectionでも目にすることができたタトゥーですが、デザインはああいった感じになるのでしょうかね。55のパターンがあるようで、3月から75ドルでブティックにお目見えするようです。

memorandum...

Day 4: Coco a Go-Go by Karl Lagerfeld
MODELS.COM PRESENTS - AN EXCLUSIVE PREVIEW OF V MAGAZINE'S SIZE ISSUE
V MAGAZINEのSIZE ISSUEがMODELS.COM上でEXCLUSIVE PREVIEWされているのですが、Karl Lagerfeldの作品がアップされていたのでご紹介。MakeupがPeter Philipsで、Hairが加茂克也とのこと。ちなみに上に引用した写真のCoco Chanelは、Paris-shanghai CollectionのショートフィルムでのCoco Chanel(Jane Schmitt)ですね。

Glossy Karlie...
若き日のLauren BacallをイメージしたSteven MeiselによるChristian Dior 10SS AD CampaignのKarlie Klossの写真に関するJohn Gallianoのコメントが載っていますね。
また、Franz Ferdinandが作詞作曲を担当し、Marion Cotillard(ニューヨークを舞台にし、夜はトーチ・シンガーとなるワーキング・ウーマンを演じる)によるmusic videoが1月14日に公開されるという話や、David Lynchが上海で撮影したといわれるThe Lady Noire Affairの続編の話も気になる話題です。

Venetia: Great Scott. via fashionologie.com nymag.com
エディトリアル・スタイリストやフォトグラファーとして活動し、また、Marc Jacobsのランウェイショーでもスタイリストを勤めるVenetia Scottのインタビュー記事が話題になっていますね。クローズアップされているのは、現在の雑誌のエディトリアルでは、ブランドをMixしたスタイリングが広告主の影響によってできなくなっており、それにより雑誌が面白くなくなっている、という部分。Collection Lookをそのまま雑誌で使われても、読者としては見ていて面白くないというのは同意ですね。
また、インタビューの中ではVOGUE HOMMES JAPAN Vol.2でのYuri Pleskunらを撮影した"YOUNG AMERICA"の話なども出ていましたが、個人的に気になったのは"daughter with ex-husband Juergen Teller"という部分でしょうか。プライベートに関する部分だから?なのか、インタビュー記事の原文からは既に削除されてしまっていますね(触れない方が良いかなと思ったのですが、気になったので・・)。

Rumors Resurface About Prada Selling Minority Stake

初出はNew York Postのようですが、Pradaが株式の3分の1をRichemont(Cartierなどを所有)に売るかも?という噂が出ていますね。Pradaが15億ドル前後の負債を抱えているのがその理由となっているようですが、Prada側のスポークスマンは否定したようです。
RichemontとしてはLVMHやPPRと競うためにPradaに手を伸ばしたいといった感じなのだと思うのですが、どうなるのでしょうか。

via fashionista.com nymag.com

Burberry 10SS AD Campaign

Burberry 10SS AD Campaignは09-10AWに引き続き、Emma Watsonを起用したようですね。
今回は更に弟であるAlex WatsonもミュージシャンのGeorge Craig(One Night Only)、Matt Gilmour(the son of Pink Floyd's David Gilmour)、Max Hurd(a grandson of Douglas Hurd, Britain's foreign secretary under Prime Ministers Margaret Thatcher and John Major)らと共に登場。フォトグラファーは、今回もMario Testinoとのことです。

via Burberry(Facebook) wwd.com

Lee Soo Hyuk - Korean Model

1988年生まれの韓国人モデル、Lee Soo Hyuk(俳優業の場合は本名の、Lee Hyuk Soo)。
Dior hommeを着ている写真が目に留まって、「何者?」と思ったのでいろいろと調べてみました。
アジア人でここまで中性的な顔立ちをしているのを見るのは久しぶりのような気がします。

上に載せた画像で着ているのは、08-09AWのBurberry Prorsum。細身のモードが合いますね。DAZED koreaVOGUE KOREA(写真はTim BurtonのCorpse Bride)などでも仕事をしているようで、向こうでは有名なモデルのようです。
YouTubeではLevi'sのCM7 Models Special Editionというモデルに関するTV番組の映像などがアップされていました。

少年(子供)のように見える写真もいくつもあったのですが、長髪だと大人びた雰囲気の中に少年性が上手く中和されていて良いですね。写真が見れる参考リンクもいくつか張っておくので、気になる方はチェックしてみると良いかなと思います。

via kimbles.livejournal.com fuckyeahsoohyuk.tumblr.com
ref soompi.com(Link Link) forum.lookbook.nu photo.yeah1.com nemopan.com

A NEW DECADE:Music Life...

年も明けて2010年を迎えましたが、年末年始といってもコレといってやることが無いので、いつも通り音楽を聴きながら本をパラパラ読んだり、ネットをしたり・・。年末はFPMのアルバム(サイトは中村勇吾によるものですね)やPAX JAPONICA GROOVEのin the transition(一曲目のautumn rainのピアノが良いです)を主に聴いていたのですが、年が明けてからは少しゆっくりとした曲が聴きたい気分になったのでそれ系を聴いています。それで、折角なので切ない系のR&Bの曲を2曲ほどご紹介。

m-flo - So you say (iTunes)
今から10年ほど前の曲なのですね。
m-floにしてはとてもシンプルな曲の構成なのですが、そこが曲全体の切なさに繋がっていてとても良いです。

AK - Yes (iTunes)
こちらは12年ほど前の曲。
AK(柿原朱美)のサウンドは今でも全然聴けますね。

AKといえば、Say That You Love Me(FK-EK Remix, Danny Krivit Edit)がとても有名ですね。Japanese Ver. (iTunes)よりもEnglish Ver.の方が個人的に好きです。あとは、Studio ApartmentとのBeautiful Sunrise (iTunes)やJephte GuillaumeとのShining Your Way (iTunes)もオススメ。また、彼女がインターネットラジオで紹介している曲などもチェックしてみるといいかもしれません。

そんな感じの年末年始ですが、今年も写真を撮ったり、グラフィックをつくったり、いろいろ書いたりしていければなと思っています。