MacBook Pro 13-inch, 2018
7月11日に何の予告もなくAppleから発表された新型MacBook Proですが、それなりにパフォーマンスが向上したというのと自分が持っているのMacBook Proが3年ぐらい前のものなのでなんとなく新調してみました。構成は13インチ/2.7GHz Intel Core i7/メモリー16GB/512GB SSD。普段、Macはあまり使っておらず、あくまでもサブ機なのでSSDは512GBで、CPUとメモリだけカスタマイズしました。ネットのApple Storeで購入したのですが、構成をカスタマイズしていたので中国の上海で組み立てた後の輸送となり、1週間ぐらいで届きました。
セットアップして少し使いましたが、2016年モデルから採用されたバタフライキーボードはストロークが浅い割にはタイプし易い印象ですね。Thunderbolt 3(USB-C)しかないというのはやはり不便なので、とりあえずSatechi Type-C アルミニウム Proハブを買いました。外部キーボードやマウスの利用、デュアルディスプレイにするのが主な使用用途になるのでこれで十分かなと。
MagSafeがThunderbolt 3になったことで不便だなと思ったのが、MagSafeのように接続部にLEDが付いていないので充電されているのか、充電完了したのかが画面を見ないと分からないということ。これは地味に不便です。
Touch Barについては2016年の登場時から「変化のための変化」といった趣が強いので否定的ですが、文字のカタカナ変換時やボリューム調整ぐらいにしか使わないような気がするので可もなく不可もなくといった感じです。
キーボードの隙間からゴミが入る問題はシリコン膜で対策がされているようですが、シリコン膜の劣化が気になるところ。付け焼き刃的な対策に見えなくもないのが一抹の不安を感じさせますが…。また、ここ数日、15インチのCore i9については冷却性能が足りていないとネットで言われていたりもしますね。デザインにこだわるのは良いと思うのですが、足元が疎かになっているのは本末転倒といった印象を受けます。
キーボードを開いたり、何かのキーを押下しただけで自動でMacが起動するオートブートについては、意図せず起動してしまうので個人的には不要な機能ですね。Apple T2チップを搭載したことでSiriがロック画面中でも使えるようになりましたが、iPhoneやiPadでも使い道に困っている現状においてはあまり意味がない進化かなと。
Touch IDはとても便利ですが、PCの場合はわざわざ指を所定の位置まで伸ばすという行為が無駄なのでFace IDに取って代わられるのは時間の問題ですね。ちなみにiPhoneはApple Payを使うのでTouch IDの方が便利だと思うのですが、9月に発表される予定の新型iPhoneはホームボタンが無くなり、全ての機種がFace IDになってしまうという噂もあります。
ユーザーからの許可の明示性という観点で言えば、わざわざ指を所定の位置まで伸ばさなければならないTouch IDの方が明示的でセキュアであり、Face IDは第三者から盗撮される可能性を考慮すると明示性やセキュリティは相対的に低いと言うことができるでしょうか。そう考えるとTouchとFaceの両IDに対応し、利便性と認証レベルに応じてケースバイケースで使い分けるという実装の方が良いのかもしれませんね。
今回の新型MacBook Proが発表会でお披露目されたプロダクトではなく、サイレントアップデートであったのはユーザー体験自体はほぼ今までと変わらず、既存の延長線上での正常進化がメインであったからなのかなと思います。というか、Windowsも含めてPCのユーザー体験の進化はスマホに比べるとかなり停滞していますね。
Windows機やMacを買い替えても胸のときめきを感じなくなってしまっていますが、良く言えばコモディティ化し、枯れてきて安定・成熟してきたとも言えるでしょうか。PCに限らずカメラ等もそうですが、ガジェットに一喜一憂するよりもそれらを使って何を自分が生み出せるか、ということの方が重要であるというのは言うまでもありませんけれども。そういう意味では、自分がつくるものにいつまでもときめいていられることの方が重要と言えるでしょうか。