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Chanel 10-11AW Haute Couture Collection

Karl LagerfeldによるChanel 10-11AW Haute Couture Collection。
Grand Palaisに巨大なゴールドのLion(左前足にはパール)をセットしての開催でしたが、これはCoco Chanelの部屋にあったブロンズの像(彼女の星座である獅子座に由来する)から取ったモチーフですね。インヴィテーションにも描かれており、ランウェイのLast LookでIris Strubeggerと共に登場したBaptiste Giabiconiもライオンの被り物をしていました。

ショーのサウンドトラックは、Michel GaubertによるMixのTimothy Andresの"Antennae"、Lou Reed and John Caleの"Small Town"、Chilly Gonzalesの"Never Stop (Piano-Pella)", "Knight Moves"とのこと。オフィシャルサイトにアップされている映像ではBGMが差し替わってしまっていますが、Bryanboyがアップしてくれているムービーなどでは聴くことができますね。個人的には好きな系統のサウンドなので、実際に使われたものの方が良いかなと。サウンドトラックによっても作品の受ける印象はずいぶん変わるので、この辺はオリジナルを尊重して欲しいと思いますね。

コレクションは全体的にとてもシックでミニマルな印象(つまり、ウェアラブル)を受けましたが、tFSなどではクチュールではなく、RTWっぽいというコメントが結構出ていました。クチュールはRTWよりも描く女性像の年齢層が上がるのはいつものことだと思うのですが、それに加えて低彩度のカラーパレットやシルクの光沢・ドレープ感、チュールにスパンコール、刺繍といったわかりやすいクチュール感がそこまでフィーチャーされていなかったので、そういう印象を受けたのかなと思います。

白と黒の使い方もかなり控えめで、LBDも無いに等しく、ドレスの丈もfloor lengthのものは一つもありませんでしたね。それでもランウェイ中盤から後半に掛けてのLookはとても作り込んでいる印象で、明らかにRTWとは流れている空気が異なっていたと思うのですが、ただ、細かいハンドワークによる高密度の作り込み(情報量の高さ)がクオリティに直結するかと言えば、そうでもないのが面白いところかなと思います。

あとランウェイで気になった点は、モデルの手首に付けられていたアクセサリーとPeter Philipsによるメイクですね。アクセサリーはクラシックなジュエリーといった感じでとても存在感がありました。メイクに関しては、Peter Philipsによると"We wanted to have one makeup element stand out without taking away the focus from the collection."とのことで、赤いルージュとマニキュアは上手くスタンドアウトできていたのではないかなと思います。

via style.com vogue.co.uk nytimes.com telegraph.co.uk independent.co.uk fashionwiredaily.com cbsnews.com uk.reuters.com

posted by PFM