Prada 11SS Collection
Ernesto Lecuonaの"Te he visto pasar"をサウンドトラックに行われた、Miuccia PradaによるPrada 11SS Collection。
"I wanted to do something between minimal and Baroque. Something fun, bold and brave," というミウッチャの発言にもあったように、今回のコレクションのテーマは、"Minimal Baroque"。6月に行われたメンズコレクション"simplicity regained"の進化形としてのミニマリズムにバロックを組み合わせてのクリエイションでしたね。
メンズコレクションで使用されたRem KoolhaasのOMA/AMOによるフューチャリスティックなランウェイ・ステージをそのまま用い、コレクションはメンズにもあったホスピタル・スクラブの再解釈からスタート。素材としてはジャパニーズ・コットンをメインに使用し、シルエットはシンプルに、ストライプによるカラーブロッキングやグラフィック・プリントを多用しての展開。ストライピングはモデルが手に持ったファー・ストールやバッグ、首に括られたソンブレロ、シューズのプラットフォームにも見られましたね。バロック・フレームに組み合わされたキッチュなモンキーやバナナ・プリント、存在感のあるサングラスで遊びつつも、2Bスーツやランウェイ終盤のブラック・ドレスで押さえるところは押さえていたと思います。
モンキーやバナナ・プリント、ガジェットとしてのソンブレロに関して言えば、ラテンの空気をコレクションに吹き込んでおり、いくつかのレビューではCarmen Mirandaがモチーフとして挙げられていました。Guido Palauによるヘアスタイルは30年代のジャズからインスパイアされたもので、モチーフとしてはJosephine Baker。ミウッチャからは"small head"というリクエストがあったようです。メイクに関してはPat McGrathによるもので、"We're playing with androgyny, adding glamour to a modern face,"とのこと。シルバー・ブルーのアイシャドーと強調された眉が特徴的でしたね。
guardian.co.ukやtFSのコメントでも指摘がありましたが、一見、コンフリクトを起こしているように見える要素の組み合わせですが、それらがPradaらしくミックスされたコレクションは不思議な魅力を持ち、第一印象では理解できなかったとしてもその魅力は時が経つにつれて多くのFashion Loversに咀嚼され、ブティックに並ぶ頃にはいつの間にか恋をしている、といういつもの彼女の魔法が今回も感じられて良いコレクションだったと思います。
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