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Jil Sander 11SS Collection

Raf SimonsによるJil Sander 11SS Collectionは、新しいミニマリズムを実現するためにそれと対となる"maximalism"にフォーカスしたもの。マキシマリズムの発想からHaute Coutureへと思考は接続され、クチュールの過剰さを排除した上でレングスとプロポーションの感化を今回のコレクションにインプリメント。更にそれらはストリート感を出すために、シンプルなナイロン・パーカーやTシャツと組み合わされたとのこと。
今シーズンのトレンドとしてミニマリズムは散見される要素ではありますが、Raf SimonsのJil Sanderは現状のミニマリズムの先を射程として捉えていますね。クリエイションの思考プロセスと、それを作品として実現するためのアプローチは素晴らしいの一言です。

Bernard HerrmannによるAlfred Hitchcockの"Psycho"からのサウンドトラックとBusta Rhymesの"Gimme Some More"のミックスをBGMとし、コレクションのトーンやネオンのカラーパレットは6月にPitti Uomoで行われたメンズコレクションを踏襲しての展開。明るいカラーパレットにクチュールから影響を受けた、Floor Lengthでウエストにペプラムがつくられたボトムス、ビッグ・シルエットのストラップレス・ドレスなどが登場。ストライプやフラワープリントはバッグにも及び、ショー後半の色の組み合わせとレイヤードは、"A mille-feuille of color."といった感じでしたね。クロージングとは対照的にクラシックなシルエットの(セパレート)シューズは、メンズコレクションと同様に底がネオンカラーになっていたのもポイントでしょうか。

カラーとシルエット、クチュールとストリートによってドライヴされた今回のコレクションは、Raf SimonsによるJil Sanderらしさに溢れており、ミニマリズムの地平とその可能性に関するとても面白いコレクションだったと思います。

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posted by PFM