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Gareth Pugh 11SS Collection

Kristen McMenamyをフィーチャーしたRuth Hogbenによるショートフィルム・プレゼンテーションでの発表となった、Gareth Pugh 11SS Collection。各所のレビューやDazed DigitalでのGareth Pughのインタビュー、Suzy Menkesの"Is a Runway Show Really Necessary?"という記事など、コレクションの内容よりもランウェイショーのあり方について多く言及されていますね。

この議論は以前から何度と無く出ている話題ですが、前述のSuzy Menkesの記事の中で目に留まった部分があるので少し書いておくとすると、Comme des Garconsのフレグランス"Wonderwood"のフィルムをQuay Brothersが制作した際にAdrian Joffeからパフューム・ボトルの(直接的)表現は禁止されていたとのこと。Adrian Joffeによるとあくまでもフィルムは、"an evocation of the spirit of a thing."だったようです。また、川久保玲は作品をショー以外のやり方で提示する方法を見つけたがっている、とも。しかし、フィルムの上では服のテクスチャーとフィーリングの表現が難しいと書かれていますね。
結論としては、静的プレゼンテーションと動的プレゼンテーション、各々の表現方法の射程とコスト(オーディエンス側が負担するコストも含む)を考慮した上でそれらは選択される必要がある、といったところになりますでしょうか。

そんな議論を誘発しているGareth Pughの今回のコレクションですが、カラーパレットはグレー、ホワイト、ブラック、そして、シルバー。フィーチャリスティックな空気感にシャープなカッティング、お馴染みのモノクロ・チェッカーボードのプリントパターン、ソフィスティケートされたフォルムにネオプレンなどのマテリアルを用いた質感表現など、それぞれのLookは過不足なくミニマルにまとめられており、彼のクリエイションのウェアラブルな方向性での完成度で言えばかなりのもの。個人的にはハードでダークなものに固執するのではなく、今回のような方向性での今後の進化に期待したいですね。

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posted by PFM