This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Louis Vuitton 11SS Collection

Marc JacobsによるLouis Vuitton 11SS Collection。
今回のコレクションは、Susan Sontagの1964年のエッセイ「Notes on "Camp"」からの引用がショー会場のプログラムに印刷されていたようですね。

エッセイの最後のアーティクルに書かれている"It's good because It's awful"というように、様式化されたオリエンタリズムを人工的に再現し、作為的な誇張と過剰さを加えることでオリジナルとは違う何かを描きたかった感じでしょうか。チョンサムドレス、フリンジ、アニマルプリント、シノワズリーなフラワープリントなど、高ブライトネスのカラーパレットによる意図された添加物感がキッチュさを出していたと思います。彼の今回の提案は、それらを"あえて"楽しむのが、"Luxury"、といったところですね。

欧米人の描く東洋のエキゾチシズムはどこかディズニーランド的であり、個人的にはソンタグの概念よりもボードリヤールのシミュラークルという言葉がオーバーラップされるかなと思います。Louis Vuittonでそれをやるのがアイロニカルで面白いと言えば面白いですけれど、ただ、そういったことさえも現代においては既に様式化・テンプレート化されてしまっている印象があります。
今回のコレクションの高田賢三や山本寛斎への言及、シグネチャでのコレクションなども含めて見るとMarc Jacobsの新しさへの興味というものは最近ではあまり感じられない気がしますね。

via style.com wwd.com vogue.com vogue.co.uk telegraph.co.uk nytimes.com blogs.wsj.com latimesblogs.latimes.com showstudio.com tFS

posted by PFM