Ann Demeulemeester 11-12AW Men's Collection
Ann Demeulemeester 11-12AW メンズコレクション。
18世紀後半から19世紀に掛けて生きたイギリスの詩人で画家の"William Blake"が現代に蘇ったとしたら、それはどのようになるだろうか?という想像がクリエイションのスターティング・ポイントとなった今回のコレクション。
闇を表現するモノトーンのLookをキャンバスに見立て、そこにはジャケットを舞う雪を通して表現された空、水彩画のような揺らぎによって映し出された水などが描かれ、そして、コレクションのカラーパレットは、オレンジは炎を、ゴールドは太陽、そして、ブルーは海をイメージ。彗星のプリントが夜空を駆け、ペガサスのメタファーとしてモデルには馬毛による髪飾りがセットされていました。
アンのクリエイションの中でレザーは常に重要なマテリアルですが、今回はクロップド・ジャケットなどに組み合わされていたシルクの層を持つレザー・パンツが面白いアイデアでしたね。彼女曰く、トランスパレンシーなシルクとコントラストを描く今回のレザーは自由な精神を表現しているとのこと。
ポエティックでロマンチックなモチーフを散りばめて描かれる男性像は繊細な美しさと強さが同居しており、いつものように彼女にしか表現できないコレクションだったかなと思います。