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Chanel 11SS Haute Couture Collection

Karl LagerfeldによるChanel 11SS Haute Couture Collection。
インスピレーションソースは、Coco Chanelのポートレイトも描いたMarie Laurencin。Karl Lagerfeldは1908年から1930年代までの若い頃の彼女の作品が好きとのこと。ちなみに、Coco ChanelはMarie Laurencinが描いたポートレイトをあまり気に入らなかったようですね。

コレクションのカラーパレットは、パステル・ピンクや仄かに色が加えられたグレーにシルバーなど。そこへブラックをアクセント的に用いることによってコレクション全体が甘くなり過ぎないようにカウンターを当て、バランスを取っていました。色のムードに関してはVilhelm Hammershoiの影響もあったようで、コレクションは光や色、ファブリックの軽さや柔らかさ、そして、透過性への言及として展開していましたね。

シルエットはAラインベースに、クラシック・ツイードジャケット、セパレートされたバレエ・フラットシューズ、タイトなスパンコール・パンツにスリットボタン・デニム、シルクサテンのティアード・スカートドレスなど。イヴニングはトランスパレンシーでソフトネスなドレスをフィーチャーしていました。チョーカーにイヤリング、ウエストの垂らしたベルトやリボンも上手く機能していたかなと思います。

Karl Lagerfeldが"embroidery of light"と呼び、Amanda Harlechが「蜘蛛の巣の上の朝露」と表現したLesage, Montex, Hurelによる刺繍の他にも、Karl Lagerfeldがインタビューで話しているMademoiselle Pouzieuxによるガロン(ジャケットなどの縁の部分)も見所でしたね。また、ランウェイショーがStella Tennantで始まり、Kristen McMenamyの花嫁によってクローズする演出も印象的だったかなと思います。

Christian Diorとは対照的にクチュールをRTWのように解釈し、シルエットやボリュームによってドライヴされるのではなく、アトリエのテクニックをクロージングの中に詰め込んで、内側の煌きとして発露させているのが素晴らしいコレクションでしたね。

via chanel-news.chanel.com style.com fashion.telegraph.co.uk nytimes.com runway.blogs.nytimes.com fashionwiredaily.com tFS

posted by PFM