This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Burberry Prorsum 11-12AW Collection

60年代にDavid Baileyが撮影したJean ShrimptonのBurberry AD Campaignと英国の天気によって影響を受けた、Christopher BaileyによるBurberry Prorsum 11-12AW Collection。今回はケンジントン公園に巨大なカスタムメイドのテントを設営しての開催。ピカデリーサーカスでもライヴストリーミングが行われていたようですね。

メンズと同じ方向性でのコレクションは、オレンジ、レッド、ターコイズブルーといった彩度のあるカラーとオリーブやブラウンといったシックな色を用いての展開で、ランウェイ後半ではピュアホワイトをフィーチャー。コート・ドレッシングにフォーカスし、Barbara Hepworthの彫刻からインスパイアされた立体感のあるフェミニンなコートやBurberryらしく仄かにミリタリー・アクセントのあるコートなどが登場していました。バッグはそれらのアウターウェアと対になっており、ボトムに関してはタイト・フィットでフレアになっているLookもいくつかありましたね。

コートはクロップドやペプラム、プードルのようにファーがあしらわれていたり、ケーブルニットやチェック・パターンが使われていたりと多くの表情がありましたが、そのすべては膝上丈。過去のコレクションを見るとわかりますが、Christopher Baileyは基本的に膝下丈のロングコートをほとんど使わないのですよね。
09-10AWの頃の彼のクリエイションは装飾性よりもそこに流れる空気感によってコレクションをドライヴしていたのですが、現在は、シルエット、マテリアル、パターン、ディティールのギミック(ウエストベルト、エポーレット、ジッパー、スタッズ、など)によってコレクションを組み立てているので、丈のコンパクトさはそれらを相殺している印象もあるかなと思います。

雪の降る演出によってフィナーレを迎えた、コートの可能性への探求とその境界線を押し広げていくという彼のクリエイションはブランドの歴史と正統性によって担保されており、今後の行き先も含めて興味深い試みであることは間違いないですね。

via style.com wwd.com vogue.com vogue.co.uk nytimes.com telegraph.co.uk dazeddigital.com showstudio.com tFS

posted by PFM