Jil Sander 11-12AW Collection
"New Minimalism"の探索としてオートクチュールへの言及を見せた昨シーズンに続いて、今シーズンもクチュールへの再訪を行ったRaf SimonsによるJil Sander 11-12AW Collection。インスピレーションソースとしては、Louise Dahl-WolfeとDiane Arbusの写真もあったようですね。
Pitti Uomoで提示されたメンズの11SSコレクションから継続して使用されるカラーパレットは、ブラックにブルー、レッド、イエロー、グリーンといったブライトカラーをセット。スキーウェアから感化を受けたスティラップパンツは靴に空けられたスロットと一体化し、クチュール・エレメントとしてのコクーン・シルエットによってコレクションを駆動。アウターウェアはコートとドレスの境界線を行ったり来たり、といった感じでしたね。Tim Blanksのレビューによると、フローラル・プリントは歴史的なクチュール・ファブリックハウスのBucolを示唆し、靴はJacques Adnetからの影響があったとのこと。
スポーツウェアがウェアラブルな空気を運び、クチュール・センシティビティがモダンな美しさを表現。それらをミニマリズムによって統合するというアイデアは彼らしいクリエイションですね。最近のRaf SimonsのJil Sanderは、誰もいない領域に突入しつつある感じが個人的にとても好きです。
コレクション毎に継続的に再定義され、論理的拡張を続けるJil Sanderのミニマリズム。リスクを賭け金として未来へベットすることができなければ、創造性や発展性は生まれ得ず、それはクリエイション足り得ないということを彼のコレクションは教えてくれますね。
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