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Chanel 2012 Cruise Collection

フランス南部・アンティーブのHotel du Cap Eden Rocで行われたKarl LagerfeldによるChanel 2012 Cruise Collection。
Hotel du Capの常連であったRita HayworthとAly Khanから影響を受けたというコレクションはクルーズらしく、リュクスなリラックス・ムードに包まれたもの。ジェット族が避寒地でくつろぎながら過ごすというイメージそのまま、といった感じでしょうか。

カラーパレットはカナリア・イエローからスタートし、ラベンダーにクリーム、そして、ハウス・シグネチャであるブラック・アンド・ホワイトへと展開。ツイード・スーツにKarl Lagerfeldが"tango thongs"と呼んだフリップフロップ・ニーハイブーツ、流星や羽をモチーフとしたダイヤモンドによるファイン・ジュエリーやパールのアクセサリーをアクセントに、モノクローム・カラーブロッキングによるスウィムウェアなどが登場。
肩に羽織ったカーディガンやシースルーのオーガンザ、プリーツの柔らかさなどによって描かれるエアリーな雰囲気をキュートな香りと共にリラックス感に転化していましたね。Sam McKnightによるヘアースタイル、Peter Philipsによるメイクアップ、Anny Errandoneaによるネイルもとてもナチュラルで、そういった空気感の中でカンカン帽やサングラス、スクウェアなキルト・バッグなどはスパイスとして上手く機能していたと思います。

昨年、サントロペで行われたクルーズコレクションではデニムなどを用い、カジュアルな方向に針を振ったコレクションでしたが、今回はあくまでもシックな方向性でのコレクション。一般的にコレクションの要素としてカジュアルさやストリート感の割合が増えれば増えるほど優雅さや作品としてのインテリジェンスは失われてしまう傾向にあると思うのですが、今回のコレクションはベースに「ドレッシング」という概念が通底して存在しており、エレガントさがほどよく保たれていた印象がありました。肌の露出が増え、クロージングがどうしても単純にならざるを得ないながらもその辺は上手くコントロールされていた感じがあったかなと思います。
単調さを回避するということに関して敷衍すれば、パイピングや切り替えし、バイアスカットといったテクニックにジオメトリック・パターンやフラワーなどのプリントが各Lookにリズムを与えていた感じですね。

via style.com vogue.com fashionwiredaily.com fashionista.com tFS

posted by PFM