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Ralph Lauren 12SS Collection

"The Great Gatsby"に代表される1920年代から影響を受けたRalph Lauren 12SS Collection。"The Great Gatsby"といえば来年、Leonardo DiCaprio主演で映画がリメイクされ、少し前にはGemma Wardが出演することが話題になっていましたね。
Ralph Laurenによれば今回のコレクションを制作している間、彼の息子のDavidがLauren Bushと、そして、娘のDylanがヘッジファンド・ファウンダーのPaul Arrouetと結婚したこともコレクションに若干の影響を与えているに違いない、とのことです。

淡いパステルトーンのカラーパレットにシフォンやシルクサテンの柔らかなタッチで描かれる女性像はシンプルでありながらカジュアルな方向性ではなく、エレガントさを保持していましたね。優雅で優しい素材を用い、それによって体を包み込むようなイメージ。
ジョーゼットブラウスにラフィアを用いたプラットフォーム ・サンダル、フリンジ付きのバッグにデリケートなスカーフやクローシュ帽、マスキュリンなホワイト・ピンストライプのダブルジャケット、バイアスカットのドレスはドレーピングが美しく、オーストリッチフェザーによるデコレートはいやらしさの無い使い方でラグジュアリー感を演出していましたね。

Ralph Laurenがペインティングのように見えるメイクを望んだというTom Pecheuxによるメイクアップは、グローリーではなく、マットな質感で洗練された女性をフレッシュに表現。Guido PalauによるヘアスタイルはLauren ladyに似合うクラシック・ポニーテールということでテールの結び位置をそれほど高い位置にせず、あまり若く見えないようにスタイリングされており、そこにはクラシカルでイージーなエレガンスを表現するという意図があったようですね。

古き良きアメリカをクラシカルでロマンチックに描くというブランドアイデンティティを表明するようなコレクションは安定感があり、見ていてとても安心できる安らぎがあったかなと思います。過去や想い出は美化され、前に進むことを阻害する要因として働くことが多いのでそういったものは理性によってコントロールされるべきものだと思っているのですが、ただ少しの間だけそういった世界に浸たることも悪くはないと感じさせてくれるRalph Laurenらしいコレクションだったかなと思いますね。

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posted by PFM