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Gucci 12SS Collection

20年代インフルエンスとアールデコ・インスピレーションによってドライブされたFrida GianniniによるGucci 12SS Collection。Gucciは今年でブランド創設90周年を迎え、日本でも6月末から7月に掛けてアーカイブ展が金閣寺で行われましたが、9月28日にはフィレンツェのPalazzo della Mercanziaに"Gucci Museo"をオープンさせますね。

ランウェイショーはテーラリングとフラッパードレスをメインに据えての展開。フリーダによるとマニッシュなボーイッシュパートはNancy Cunardを、セクシーなガーリッシュパートはLouise Brooksをイメージしていたようですね。スクウェアなシルエットのクロップドジャケットによるLookはウエスト位置が高く、逆にドレスはドロップウエストだったのも面白いコントラストだったかなと思います。

シャイニーでメタリックなゴールドをアクセントに、幾何学的なアールデコ・グラフィック(20年代の建築物やニューヨークの摩天楼などからインスピレーションを得ている)が多用される"Hard Deco"なコレクション。描かれる女性像はクリーンでサバサバした数学的な美しさと鋭さを伴っているのが彼女らしい感じですね。プリーツやタキシードストライプも、その直線性がコレクションの雰囲気に上手くマッチするように使われていたのが特徴的。ゴールドのタイガーヘッド・バックルにチェーンストラップ、房飾りと共にプリントされたエクエストリアン・グラフィックはブランドのヘリテージへの言及ですね。

ここのところ続いていた大人しめなトーンから少し変化があったのは良いと思いますが、基本的にはバリエーション違いであって、アイデア(考え方)違いまでは到達できていない印象が強かったかなと思います。この辺はCathy Horynが指摘していますね。Gucciのコードをトレースするだけでなく、願わくば新しいものを見せて欲しいといったところでしょうか。

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posted by PFM