This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Rick Owens 12SS Collection

"a gateway to heaven"と呼ばれる光の壁をランウェイにセットして行われたRick Owens 12SS Collection。
モデルが光の壁を横切る際、暗闇の中で一瞬浮かび上がる演出がRick Owensの世界観にとても合っていましたね。

ブランドのシグネチャであったゴシックトーンや宗教性を帯びたストリート感は形を変え、ここ数シーズンがそうであるように今回もオートクチュール・インフルエンスによってコレクションを駆動。描かれる女性像は厳粛で気高く、威厳に満ちた優雅な香りが漂います。
今回のコレクションでメインフォーカスされたのは、リックが"pillar"と呼んだロングでテーパーの掛かったスカートやドレスのシルエット。それらにコクーン型のアウターを組み合わせるのをベースとし、シンプルで静かな美しさを表現。ウエストのドローストリングや終盤に登場したベルカフスは単純ではありますが、Lookの中に変化を付けていて適切に機能していた感じがありましたね。ショーの最後のグラフィック・パッチワークは(モダンさよりも)ストリート感が少しだけ顔を出した印象です。

ミニスカートなどに代表される露出の多い安易なセクシャリティではなく、壮麗なエレガンスを。
ラディカルなシルエットがランウェイだけに限定されることなく、常にアクセス可能であることを。
彼のクリエイションのコノテーションはつまりそういうこと、ですね。

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posted by PFM