This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Junya Watanabe 12SS Collection

渡辺淳弥による2012年春夏コレクション。それを一言で表すとするならばそれは、ある初夏の爽やかな風の吹く日に少女が旅して出会った美しい花の咲く大地と不思議な鳥の住む世界。

ブラックのアンダーガーメントの上に着たシースルーのシンプルなドレスには、ギピュールレースやフラワー、孔雀の羽などのモチーフを。昨シーズン、クチュールへの言及を見せたブランドのシグネチャとなるバイカージャケットはボレロのようにクロップドされ、ラッフルによって甘い雰囲気が与えられていましたね。ショーの後半に登場したトレンチコートは同じくクロップドされているLookもありましたが、Cathy Horynによるとトレンチコートは驚くほど軽く柔らかにつくられているとのこと。加茂克也による雄鳥の羽などを用いたヘッドドレスは上手くLookの中に溶け込んでいて、適度な主張と一体感が素晴らしいの一言ですね。

薄明かりで行われたランウェイショーは3.11以降の日本と関連付けてレビューされたりしていますが、実際のところはどうなのでしょうね。政治性を帯びたコレクションでは無かったと思いますが、夜景の消えた東京という感覚はあったのかもしれません。

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posted by PFM