This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Yves Saint Laurent 12SS Collection

伝統の強さとサンローランの教義はドラムビートのような正確性と衰えることの無いモダニティによって現代へと急速に進められる。歴史に名高いエレガンスとクチュール・スピリッツの痕跡は、レースが合成ジャカードへと翻訳され、ボリュームがマラケッシュ・シルクによって表現されるコレクションにおいてスポーツウェアのエネルギーと結合する。ピラーティのコンストラクションとフォルムへの献身は、Aラインコートやゴデットスカート、シンチバックのVネックブラウスといった幾何学と規律によって促進される。

今回のランウェイショーのステートメントからもわかるように、パリ第16区にあるHotel Salomon de Rothschildで行われたStefano PilatiによるYves Saint Laurent 12SS Collectionはブランドのヘリテージへの言及とその賛歌。通常、ピラーティのコレクションはYSLのクラシック・コードへの忠誠として行われますが、今回もそのような形での表現ですね。

シックなカラーパレットはローデンやナイルグリーン、セピアグレーから始まり、ブルーサテンにチェリーといった光沢のある豊かな色へと移行し、中盤からは後半はブライトホワイトにバブルガムピンク、ブラックにゴールドを加えての展開。
スカーフをモチーフにした背中が大きく開いたストラップレス・ドレスを中心に、Aラインを描くクラシカルなコートや膝上丈のゴデットスカート、テーラリングはダブルのクロップドジャケットにサンローランらしいスリムなパンツ、トラディショナルなジャンプスーツにボリュームのあるドレスは仄かにボヘミアンな香りを含む。素材としては、ステートメントにも書かれていたように合成ジャカードや(サンローランと馴染み深い)マラケッシュと呼ばれるシルクをキーにしていたようですね。

そして、コレクションの中で注目を集めていたのは何と言っても靴でしょうか。ゴールドのプレートは靴がサングラスを掛けているようだ、とtFSで書かれていたのが面白かったのですが、正にそのような趣き。Guido Palauがヘアスタイリングに使用した、同じくゴールドのメタル・ヘアオーナメントはこれと対にされていた感じですね。その他、ウエストを飾るジュエリーやアウターのジッパーなど、ゴールドの使い方はモダンでYSLらしさに溢れていたかなと思います。

via style.com wwd.com vogue.com vogue.co.uk nytimes.com fashionwiredaily.com showstudio.com tFS

posted by PFM