Alexander Wang 12-13AW Collection
"a surrealist approach to fabric manipulation."という説明がAlexander WangからあったようにPre-Fallコレクションのテーマであった「トロンプルイユ」を継続した2012-13年秋冬コレクション。
12SSシーズンと同様に鏡をステージにセットして行われたランウェイショーは、ブラックとホワイトにワインレッドを加えたダークトーンのカラーパレットを用いての展開。シュリンク・ラップにラミネーション、ラッカーなどのアイデアを駆使したファブリックの質感コントロールによってトロンプルイユの効果(異なったファブリックのように見せる)を発現させるという方法論によってコレクションはドライブされる。
ラミネートされたツイード素材に光沢を持った滑らかなサーフェス、ツヤを消したマットな質感、クロスハッチにコルゲートといったファブリックの表情がバイカージャケットやコートの上で表現され、Alexander Wangらしい都市的でスポーティな空気を含んだLookが描く女性像はクールなストリート・ガール。
ランウェイ中盤から後半に掛けてはロングフリンジを用いたLookも登場し、一旦モデルが引き上げた後に始まったセカンド・パートではテーラリングの影響を感じさせるLookでまとめていましたね。
センタースリットのカーフスキン・スカートにレザー・ニーブーツの組み合わせはロングコートを着ているような雰囲気で、そのマニッシュな強さは今回のコレクションによく合っていたかなと思います。メッシュのタートルネックをマスクのようにしていましたが(なんとなくLee Alexander McQUEENを思い出させますね。)、インナーのアイテムの存在感を高める方法としては面白いやり方でしたでしょうか。
アフターパーティーを行わないという報道が先日あった今回のAlexander Wangのショーですが、ラストルックでGisele Bundchenが登場していたように、パーティーを行わない理由は「モデルのキャスティングで予算を使い果たしたからでしょう。」という指摘は何となく当たっているような気もしますね(笑)。
日本を含むアジアの多くの地域でブティックをオープンさせる計画があるAlexander Wang。現在の世界の経済状況の中で拡大したビジネスを軌道に乗せられるかどうかというのも今後は気になるところでしょうか。
via style.com wwd.com vogue.com vogue.co.uk showstudio.com tFS