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Versace 12-13AW Collection

Donatella VersaceによるVersace 2012-13年秋冬コレクション。
今回のコレクションは1997年のGianni Versaceのラストコレクションをテンプレートに、兄が遺したクリエイションへ敬虔な祈りを捧げたもの。

カラーパレットはブラックをベースに、イエローやオレンジにシルバーといったVersaceのキーカラーをセット。十字架モチーフのゴシック・テーマをフィーチャーし、膝上丈のボディコンシャスなドレスによってショーは進行する。
スタッズ・レザーによるストラップレス・ドレスにタイトなチェーンメイル・ドレス、モトジャケットには緩やかなフレアスカートを組み合わせ、アストラカンによってコートのような趣を与えられたハードなドレスにV-E-R-S-A-C-Eと綴られたタイポグラフィ・ドレス、セパレート風のドレスはバックル・ストラップによるメッシュがVersaceらしいフェティッシュなカットアウト効果を出していましたね。
イヴニングではシンプルに縫い目を用いたシームドレスや、スパンコールとシルバーメタリック・メッシュによるドレスなどが登場。デイウェアからスムーズにイヴニングへと移行できていたのが印象的だったかなと思います。

Pat McGrathによるメイクアップとGuido Palauによるヘアスタイルは、ヴェルサーチ・ロックンロール・ガールをイメージしたものですが、今回のショーは、90年代の空気感、宗教性、レトロな未来主義、ロックンロール、といったように多くの要素がミックスされていて見る角度によって見え方が違いますね。ただ、ドナテラのコレクションはジャンニへの賛歌がすべてのベースになっているので、過去への再訪という意味ではそれらは全て共通したものを持っているとも言えるでしょうか。

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posted by PFM