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Christian Dior 12-13AW Collection

"Soft modernity"をテーマとして行われたBill GayttenによるChristian Dior 2012-13年秋冬コレクション。

淡い灰色と薄いピンクのカラーパレットを中心に、柔らかいプリーツスカートやシルクのドレーピング、シフォンの揺らぎなどの優しく甘い表情を各Lookに用いてクラシカルでスウィートな女性像をランウェイに描く。ベルトで固く留めたウエストに焦点を当て、ペプラムジャケットのニュー・ルックを基本に膝下丈のスカートやクラシックな千鳥格子パターン、羽のように軽いガウン、バレリーナの影響を受けるドレスとプラットフォームシューズなどによってショーは進行。
装飾過多でもセクシャリティ過剰でも、いたいけな少女の危険な火遊びでもなく、Christian Diorの壮麗な伝統に忠実なままに高品質な素材を用いて上品で端正な深窓の令嬢を穏やかに表現する。ブランドの歴史の重みを軽さに変え、着る女性に負担を掛けるのではなく、優しく包み込む。

Orlando Pitaによって表現されたヘアスタイルは、シンプルでストレートなポニーテール。Pat McGrathによるメイクアップはリュクスでありながらも僅かにミニマリスト・フィーリングがあり、唇はルージュを使わずヌードのままにされている。

個人的に今回のショーでとても気になったのは、Lindstrom & Prins Thomasの"Mighty Girl"などを使ったサウンドトラック。クオリティは素晴らしいの一言でしたね。

オフィシャルなデザイナーが不在のまま1年が経過。後任デザイナーについて尋ねられたBernard Arnaultは微笑みながら天を指差し、神だけがそれを言うことができることを示したとのこと。FWDではLVMHの匿名のエグゼクティブの話として、Raf Simonsが指名されることは起こりそうに無いと報じていますね。
売上は伸びているということなのでこのままBill Gayttenがもう少し続けるのか、それともデザイナーを指名してブランドとして前に進んでいくのか気になるところです。

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posted by PFM