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Dior homme 13SS Collection

"Light"という名を付けられたKris Van AsscheによるDior homme 2013年春夏コレクション。
12-13AWはアーミーがテーマでしたが、今回はマリーンがテーマとなりましたね。

カラーパレットはネイビーをメインにフィーチャーし、それに差し色としてコレクション全体をステッチのようにオレンジが走る。Kris Van Asscheが「テーラリングがDiorについてのすべてだと思います。それは、我々の伝統の核心です。」と説明するように、そして、Dior hommeのサファリジャケットを着てFront Rowに姿を見せたKarl Lagerfeldが「クリーンで良い仕立てであることが、正確にDior hommeがそうでなければならないことだと思います。」と自身の考えを述べたように、海軍から影響を受けるミニマルでエレガントなテーラリングを中心にコレクションは展開。ミリタリーの感化を受けたフォーマルなテーラリングはヴァンアッシュのクリエイションの根底に流れるスポーツウェア・エレメントに出会うことで自由な世界に解き放たれる。
ペンシル・ストローク・シルエットと呼ばれるストリームラインを描くシャープなカッティングの各Lookは、夏の青空や海のように心地良い空気を含み、ランウェイで目を惹くシルバーボタンにはブランドのサインとなるDiorのクレストがあしらわれる。

ノースリーブのダブルジャケットにリブレザーブルゾン、フロックやトレンチといったシンプルなコートにケーブルステッチによるセイラーストライプ・ニットウェア、トラウザーには2つのプリーツとフラップポケットの付いたスラックスが用いられ、ショーの中盤から後半に掛けて登場した型紙のパターンが描かれたジャケットやメッシュ織りのコートはコンストラクション・インサイドによっていつものようにアトリエワークがフィーチャーされる。

「私は革命ではなく、進化を信じます。そして、それは私が今シーズン成し遂げたかったものです。」というクリスの言葉が象徴するように劇的な地殻変動ではなく、クリエイションの連続性の中で進化を望むというのがミニマリズムを志向する創り手にはありますね。そして、これに関連して彼のシグネチャーのコレクションで話が出た各Lookの均質性という話題も気になるところ。ワントーンでスマートに纏めるのも良いですが、Lookによってはもう少し変化を付けた何かがあっても良いのかもしれませんね。

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posted by PFM