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Lanvin 13SS Men's Collection

Alber Elbazの管理下の元、Lucas Ossendrijverによって提示されたLanvin 2013年春夏メンズコレクション。
グラムロック・インフルエンスにアンダーグラウンドなナイトクラブ・カルチャーの影響を受けてのコレクションは、モノトーンにナロータイのLookからスタート。ハイウエスト・トラウザーにはノースリーブ・バイカージャケットなどを組み合わせ、ルーズシルエットを描くラウンドショルダーシャツは袖をロールアップさせてのスタイリング。シックでダークなカラーパレットに雨上がりのアスファルトのような光沢が与えられたランウェイショーは、アングラキッチュなサブカル要素をLanvinのアイデンティティであるエスプリによって上手くLookに落とし込んでいた感じですね。

多用されるジッパーやメッシュ素材はストリートウェアを示唆し、レザーバイカーやウインドブレーカー、トランスパレンシーなコートをシャツのように着るというアイデアもLanvinらしい提案でしたでしょうか。ナイロンにスネークスキンといった異素材ミックスもいつものように健在でしたね。

Tim Blanksが書くように、Lanvinのコレクションは常にクラシックな要素とハイテク要素といったようにある2つの要素の緊張関係によってドライヴされているのが特徴的かなと思います。つまり、ある1つの要素を全面的に押し出すというクリエイションはせずに、常にアクセルとブレーキが同時に踏まれている状態にコレクションはあるかなと。今回はストイックな要素とエアリーな要素が同居している感じがありましたが、ある見方をすれば突き抜けた何かが足りていないコレクションと言えるかもしれません。
相反する要素をクリエイションの契機とするならば、それを高次元で統合させる「止揚」がLanvinには求められている気がしたコレクションだったかなと思います。

via style.com wwd.com nytimes.com fashionwiredaily.com tFS

posted by PFM