This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Comme des Garcons 13SS Collection

川久保玲によるComme des Garcons 2013年春夏コレクション。彼女の説明によれば今回のコレクションは、"Crushing. The energy of an explosion"とのこと。
トワルを用いたアイボリーを前半と終盤に配置し、中盤にブラックを据えた構成のランウェイショーは多くのLookで英国人アーティストであるGraham Hudsonの作品を頭に付けていましたね。アイボリーのLookがスローでウォーキングを行い、ブラックのLookはそれとは逆にスピードを速めてウォーキングするという変則的な速度での進行もブランドの世界観を演出するのには良かったかなと思います。ショーはトータルで20分近く掛かったようですけれど。

服よりもその概念に関するコレクションはベクトルよりもスカラーにその基点を置き、構造や形態は現出するエネルギーの帰結として表現される。圧縮や堆積、解体と接合によって与えられたそのフォルムは自然界の万物のように客体的な態度を取り、川久保玲の描く山川草木は逆説的に意味の彼岸へと帰着することになる。枯山水がその砂紋によって水面を表現するように、彼女はファブリックによってその宇宙を形象化する。
終わりの無いファッション輪廻の最果ての地としてのComme des Garcons。内宇宙との対峙によって絶対的本質へと到達しようとする試みは彼女らしいポエジーなコレクションだったかなと思います。

via style.com wwd.com vogue.com nytimes.com nytimes.com dazeddigital.com tFS

posted by PFM