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Chanelが12月10日に米国テキサス州のダラスでMetiers d'Art Collectionを披露することになっていますね。これに合わせてCoco Chanelが1954年にパリでメゾンを再開し、復帰する前後を描いたKarl Lagerfeldによる新作ショートフィルム"The Return"が公開されるようです。

Coco Chanelの復帰の際に米国が果たした役割については、1957年に彼女がパリからダラスへとフライトし、受賞したNeiman Marcus Fashion Awardというものがあり、今回のメティエダール・コレクション(とショートフィルム)はこのエピソードにまつわるものになる?のかもしれませんね。

ChanelのParaffectionに関しては、今年の夏にファブリックの複雑なプリーツ加工を専門とするアトリエの"Gerard Lognon"を傘下に収め、その数を10社としています。こちらの記事にあるように、ファッション・サイクルが加速している現代において伝統ある技術に裏打ちされたハイエンドのアトリエを絶滅から救うという行為は単にChanelだけの問題ではなく、より大きな視点でファッション全体の利益に適う行為と言えるでしょう。その証拠にChanelは傘下の各アトリエがChristian Dior, Saint Laurent, Louis Vuitton, Nina Ricci and Balenciagaといった競合と仕事をすることを許可しているようです。

しかし、Paraffectionは単に慈善事業として行われているのではなく、あくまでもChanelのビジネス戦略の一環として存在していることを忘れてはいけないでしょうか。今年の9月のBloombergの記事によれば、Chanelを所有するAlain and Gerard Wertheimerは190億ドルの資産を持っているとのこと。彼らはいつもChanelのショーでは4、5列目の席にさり気無く座り、ショーが終わるといつの間にか居なくなっているのだとか。表舞台には一切出ずにカールのパトロンを30年続けているようで、Gerard Wertheimerが2001年にChanelというブランドについてNew York Timesのライターに語ったところによると、"It's about Coco Chanel. It's about Karl. It's about everyone who works and creates at Chanel. It's not about the Wertheimers."とのこと。ブランドというものを理解し、自分たちの役割も自覚しているのが流石といったところでしょうか。