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Balenciaga 16-17AW Collection

Demna GvasaliaのデビューとなったBalenciaga 2016-17年秋冬コレクション。
自分が予想していたものよりは良いコレクションでしたが、やはりいろいろと問題を孕んでいるように見受けられたというのが所感です。

Balenciagaとは丸みを帯びたシルエットと彫刻的な構造体にアイデンティティがありますが、Demna Gvasaliaの手法は基本的に解体に主眼がありますね。それは、Martin Margielaや川久保玲的な手法であって、解体によってBalenciagaの構築的なるものを描こうとしているのを感じます。今回のコレクションを見ていて構築性の中に解体の香りがしたのはそういう理由がありますね。

問題としては、解体によってエレガンスやクリーンでシャープなものは描き難いということがあります。Balenciagaにはそういった美しさも包含されていましたが、それらの美しさは日常性の換骨奪胎やインテリジェンス、コンセプトを主とした解体的な手法とは相性が悪いですね。MargielaやCOMME des GARCONSの描く美しさを見れば分かりますが、イノセンスやピュアさ、少女性といったものの方が相性は良いはずです。

テーラリングはクラシックというよりも地味であり、カジュアルはスマートさよりもコンセプトが優先され、モデルのキャスティングも全体的にアノニマスでストイック。例によって数シーズンを経なければ評価は付かないので現時点での判断は留保となりますが、多くの改善が必要であることは間違いないでしょう。
少なくとも今までのBalenciagaからは確実に変化があったDemna GvasaliaによるBalenciagaのファーストコレクションだったと思います。

via vogue.com wwd.com tFS