This is Not here - *//LIKE TEARS IN RAIN

Chanel 20SS Collection

Karl Lagerfeldの跡を継いで以来、RTWのコレクションは今回が初となったVirginie ViardによるChanel 2020年春夏コレクション。
ランウェイは、Grand Palaisにパリの屋上の風景を再現したもの。

ハウスコードのツイードジャケットを基本に、ミニ丈のスカートやホットパンツを組み合わせて快活な若々しさへのアプローチを核にした今回のコレクション。プレイスーツやロンパースといった露出度高めのLookにおいても、プライオリティはエレガンスよりもカジュアルさに置かれる。気取らないラフなパリジェンヌ、シンプルなストラップパンプスやデニムもナチュラルさへの言及として用いられ、インスピレーションソースとなった1950年代から60年代のヌーヴェルヴァーグの映画の持つリアリティが、瑞々しさとしてデフィレで表現される。

モデルがスーパーフレッシュに見えることをVirginie Viardが求めたことからLucia Picaによるメイクアップは、ボーイッシュな眉に、太陽の口づけを受けてほのかに焼けた頬にはソバカスが描かれている。そして、唇はコーラルピンクに光沢のあるジューシーな質感を与えたものとなっており、まるで女の子がストロベリーを食べているかのように。
Sam McKnightによるツヤのあるヘアスタイルは、シックであり、"less-is-more beauty attitude"の精神に沿ったものとなっており、非常にシンプルであるがその中に豊かさを感じさせる仕上がりとなっている。

これまでのコレクションと同様にラディカルな変化はありませんが、RTWということもあってか若々しさというキーワードを軸に展開したのは少し変化が見られたでしょうか。とは言え、カールの延長線上であり、安全圏から一歩も出ていないことに変わりはありません。Chanelというブランドの立ち位置から考えれば、Virginie Viardはもっとクリエイションという形でスチュワードシップを発揮する必要があるのは言うまでもないでしょう。

via vogue.com wwd.com nytimes.com thecut.com businessoffashion.com tFS

posted by PFM